米大使館エルサレム移転で広がる混乱
Japan In-depth / 2018年5月15日 23時34分
▲写真 バグダッドの投票所で投票するアバーディー現首相(2018年5月12日) 出典:Abadi Twitter
案の定、マーリキー前首相が率いる「法治国家連合」は苦戦したようで、議席を減らす模様。以前からイラクでは既存政治勢力・政治家による汚職が問題視され、政治不信が深刻化していたという。投票率が大幅に低下したことは、有権者、特に若年層の政治不信を反映している、というのが中東専門家の見立てだ。
▲写真 マーリキー前首相 出典:Iraqi Prime Minister photo by M.husseiny1
サッダームの独裁に反対し、民主主義の下で「出直した」はずのイラクだったが、あれから15年経った今虚心坦懐に振り返ってみると、やはり「昔は良かった」節があちこちで聞こえてくるらしい。ソ連崩壊後のロシアや東欧諸国でも同様の現象が起きているが、これって一体何なのか。民主主義とはごく一部の民族だけの贅沢なのだろうか。
〇 中東・アフリカ
多くの国で15または16日からラマダン月が始まる。断食といっても、食べないのは日の出から日没までだが、真夏のラマダンはさぞかし大変だろうと思う。イスラム教徒は体に良いと強弁するが、日没とともに老若男女を問わず、浅ましく暴飲暴食する姿は決して健康的とはいえないだろう。こんなことを書くと怒られそうだが・・・。
〇 欧州・ロシア
イタリアではまだ新首相が決まらない。驚くには当たらないが・・・。15日にはイラン問題でEU外交安保上級代表が英仏独の外相と協議を行った後、イラン外相と会談するという。そのイラン外相は前日14日にロシア外相と会談しているが、欧州やロシアができることには限界がある。対イラン商売はドル決済が基本だからだ。
それにしても、今週のロシアは大忙しだ。イラン外相訪露だけではない。ロシア大統領は14日にアルメニア首相と、18日にドイツ首相とソチでそれぞれ会談する。一方、モスクワではエジプトの外相・国防相といわゆる2+2会合を開催する。17-18日にはロシア・ASEAN高級事務レベル会合も開かれる。
〇 東アジア・大洋州
14-16日、米国務省の東アジア・太平洋担当国務次官補代行が訪日、訪中するという。えっ、まだ「代行」しかいないのか。ティラーソン時代に国務省は完全に「壊れてしまった」ようだ。また、18-19日には第8回太平洋・島サミット(PALM8)が福島県いわき市で開催される。
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