テロにおののくインドネシア
Japan In-depth / 2018年5月19日 23時0分
大塚智彦(Pan Asia News 記者)
「大塚智彦の東南アジア万華鏡」
【まとめ】
・インドネシア、2日間に5件爆発25人死亡。
・ジョコ大統領は国民に対しテロに屈しない強い団結を訴え。
・政治の年に高まるテロの恐怖と社会不安と緊張。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=40098でお読み下さい。】
インドネシアでテロの嵐が吹き荒れている。相次ぐ爆弾テロ、自爆テロで警察署やキリスト教会が狙われ、5月13日、14日のわずか2日間に自爆テロ4件、誤爆1件の計5件が発生し、警察官や一般市民、自爆テロ犯を含めた25人が死亡、多数の死傷者がでる事態となっている。
ジョコ・ウィドド大統領は「もはや限界を超えた野蛮行為であり、決して容認できない」と現在のインドネシア社会の状況は非常に憂慮すべき事態との認識を示し「テロを恐れず国民が一体となることが必要だ」と国民に対しテロに屈しない強い団結を訴えた。
国家警察は爆弾テロが相次いだ東ジャワ州の州都スラバヤと同じジャワ島の首都ジャカルタに「最高度の警戒態勢(シアガ1)」を宣言、警察施設、宗教施設などでの警備・警戒を強めると同時にテロ容疑者の検挙・逮捕に全力を挙げて類似事案の未然防止に懸命となっている。
https://twitter.com/jokowi/status/995613976930209793
▲テロリストは決して容認できないと訴えるジョコ・ウィドド大統領 出典:JokoWidodoTwitter
インドネシアは6月末に地方統一首長選挙を控え、8月には来年の大統領選の正副大統領候補者の届け出が締め切られる。そして2019年の大統領選、国会議員選挙へと長い政治の年を迎えようとしている。
加えて5月16日からは国民の約8割を占めるイスラム教徒にとって重要な宗教行事である「プアサ(断食)」の1カ月が始まる。こうした社会・政治情勢の混沌とした中でイスラム急進派、中東のテロ組織「イスラム国(IS)」に感化されたインドネシアのイスラム教テロ組織などが「社会的混乱」を企図した不穏な動きをみせており、インドネシアでは緊張と不安が高まっている。
この記事に関連するニュース
-
電気自動車展示会「PEVS2024」開催、BYDの工場建設地など発表(インドネシア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月8日 16時25分
-
「全インドネシア人のため闘う」、プラボウォ次期大統領が団結訴え
ロイター / 2024年4月25日 14時54分
-
憲法裁判所、大統領選に関する異議申し立て棄却(インドネシア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年4月25日 11時25分
-
インドネシア大統領選やり直し請求、憲法裁が棄却 落選2候補訴え
ロイター / 2024年4月22日 18時44分
-
パキスタンで日本人乗った車に自爆攻撃、1人負傷 警察が犯人射殺
ロイター / 2024年4月19日 18時57分
ランキング
-
1再犯“ひょっこり男”の呆れた動機と勝手な言い分 自転車であおり運転、約4カ月で通報42件
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月15日 9時26分
-
2園児バス置き去り事件裁判 元クラス担任「私が連絡怠った」
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年5月15日 12時30分
-
3「能登町のイカキング」は格好の事例である…「税金のムダ遣い」から「復興の象徴」に大化けしたワケ
プレジデントオンライン / 2024年5月15日 10時15分
-
4国民・玉木代表「逮捕も選択肢」 つばさの党の選挙妨害
共同通信 / 2024年5月15日 15時32分
-
5ゴミ収集車事故「ブレーキかけず」横断歩道に進入か
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年5月15日 12時19分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください