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テロにおののくインドネシア

Japan In-depth / 2018年5月19日 23時0分

■ 相次ぐ爆弾テロ

5月13日の日曜日、インドネシア第2の都市スラバヤで午前7時前後にキリスト教会3か所で爆弾テロが相次いで発生した。

まずンガデル・マディア通りのサンタマリア教会にバイクに乗った男性2人組が侵入し、自爆した。同教会は日曜朝のミサが始まる前の時間で信者が集まっていたところで、自爆犯を含め7人が死亡した。ディポネゴロ通りのインドネシア・キリスト教会には女性3人が体に巻いた爆弾を爆発させて自爆した。

さらにアルジュナ通りのベンテコスタ教会では教会に近づいた車両が爆発、自爆犯を含めた8人が死亡した。

警察の捜査により教会3か所で自爆テロを実施したのは同市内に住む男性の家族で妻と16歳、18歳の息子、9歳と12歳の娘の総勢6人による犯行と分かった。男性の自宅からは未使用の爆弾も発見され回収された。


https://twitter.com/jokowi/status/995595998679347200

▲テロリストの標的となった教会を訪問するジョコ・ウィドド大統領 出典:JokoWidodo Twitter

さらに同13日夜、スラバヤ郊外シドアルジョ県タマン郡にある公営住宅5階の部屋で爆発があり、警察が室内を調べたところ、この部屋に住む家族6人のうち3人が死亡していた。公営住宅が警察署の裏手に位置していたことから当初は警察を狙った爆弾テロとみられたが、その後の捜査で爆弾製造中に誤って爆発したものとみられている。

スラバヤの教会爆破犯の男性と誤爆事件の部屋の世帯主の男性は顔見知りで、国家情報庁(BIN)や警察によれば共にインドネシアのイスラム教テロ組織「ジェマ・アンシャルット・ダウラ(JAD)」のメンバーであるという。

5月14日午前9時前にはスラバヤ市警察の入り口の検問所で5人が乗ったバイク2台が爆発する自爆テロが発生した。自爆犯4人が死亡し、付近にいた警察官や市民ら10人が重軽傷を負った。バイクに乗っていたのは5人家族とみられ、爆風で吹きとばされた家族の一員とみられる幼児が救出されたという。自爆テロ犯の身元は現時点ではわかっていないという。

国家警察対テロ特殊部隊「デンスス88」などはスラバヤ連続爆弾事件にJADや類似の組織「ジャマ・アンシャルット・タウヒッド(JAT)」が関連している可能性が強いとして14日からJAD、JATのメンバー、シンパの捜索に乗り出し、これまでにスラバヤ、シドアルジョでテロ容疑者9人を逮捕、4人を射殺している。さらに中部ジャワのチアンジュールでも車内に武器を隠し持っていた男性4人と警察が銃撃戦となり、4人が射殺される事件も起きている。

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