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福島県で梅毒患者が急増中

Japan In-depth / 2018年6月1日 11時0分

2014年に発表された14-39歳の米国人8,330人を対象とした調査ではクラミジア感染率は1.7%だった。日常的に性交渉を営む14-24歳の女性に限定すれば、罹患率は4.7%と高まった。クラミジアが如何に蔓延しているかお分かり頂けるだろう。

クラミジア感染症は2000年から2011年まで人口10万人あたり250~450人の間で推移していたが、2015年からの2年間で500人を突破した。急速に増加しているのがわかる。

クラミジア感染症の多くは無症状で、たとえ症状が出ても軽い。多くは感染しても気づかない。また、知らぬ間にパートナーにうつしてしまう。何らかのきっかけで感染が判明しても、なかなかパートナーには相談しにくい。カップルが揃って適切に治療しなければ、再発を繰り返す。

この病気がやっかいなのは、放置すれば、増殖したクラミジアが卵管を閉塞させ、不妊をもたらすことだ。少子化による人口減少に悩む多くの先進国は、クラミジアによる不妊症対策を人口減少対策の一環として実施してきた。

2005年の欧州生殖医学会でシェフィールド大学のビル・レジャー教授は「現在、欧州では7組に1組のカップルが自然妊娠できませんが、このままでは3組に1組になる」と警告した。その際、レジャー教授が不妊の理由として挙げたのはクラミジア感染症と肥満だ。

クラミジア感染は闇雲に恐れる必要はない。万が一、感染したとしても、抗生剤を服用すれば治癒する。現時点でクラミジアの抗菌剤耐性は報告されていない。

クラミジア対策で重要なことは、国民が十分な知識をもち、適切に行動するように促すことだ。世界中で試行錯誤が続いている。例えば、2008年には英国健康保護局は、毎年またはパートナーを代える毎にクラミジア検査を受けるように推奨した。パートナーを代えた場合は、クラミジア検査の結果が判明するまでは、新たなパートナーとの性行為の際にはコンドームを使用するようにも促した。

米国予防サービス委員会(USPSTF)も、1989年以降、25歳以下の性的にアクティブな女性に対し、クラミジア検診を受診することを推奨している。

治療についても、各国が工夫をこらしている。例えば、英国では2008年にクラミジアの治療薬であるアジスロマイシンのジェネリック(クラメーレ)を処方箋なしで購入できるように規制が緩和された。市販の検査キットで陽性と判明した場合、その結果をもって薬局に行けば、抗生剤が購入できる。

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