「今さら人に聞けない基礎知識(上)」 超入門サッカー観戦法 その3
Japan In-depth / 2018年7月2日 17時26分
林信吾(作家・ジャーナリスト)
「林信吾の西方見聞録」
【まとめ】
・西野監督が非難されるいわれはないが、見たいサッカーではない。
・代表はなぜ23人か。キーパー負傷退場に備え交代枠を判断。
・「システム」とは。味方ゴールを下に描く図で作戦を練る。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=40782でお読み下さい。】
サッカーの代表監督とは、首相の次に罵詈雑言に耐えねばならぬ仕事なのだそうである。
日本の場合、罵詈雑言に「掌返し」も加えた方がよさそうだ。
「西野Japan」がコロンビアに勝ち(ワールドカップでアジアの国が南米の国に勝ったのは史上初)、アフリカの強豪セネガルと引き分けたことで、1次リーグ突破はもとよりベスト8も見えてきた、などと、4月の前監督解任騒動など、どこへやら。その手腕に賞賛の嵐。そもそも、日本以外に代表チームを監督の名前で呼ぶ国などあるのか、という話なのだが。
そして1次リーグ最後の試合となったポーランド戦だが、これは本来、引き分けても決勝トーナメントに進出できるという状況だった。ところが、すでに1次リーグ敗退が決まったものの最後の意地を見せたポーランドに先制されてしまう。
写真)日本 vs ポーランド戦 出典)Светлана Бекетова
負けた場合どうなるかと言うと、セネガルがコロンビアに勝てば勝ち点7で1位が確定。すでに勝ち点4を得ている日本は3にとどまるコロンビアを上回って2位となり、この場合も1次リーグを突破できる。
コロンビアが勝った場合が少々ややこしかった。日本とセネガルは2−2で引き分けており、勝ち点は同じく4、得失点差もまったく同じ。そこで今大会から導入された「フェアプレー・ポイント」で日本有利、という状況だったのである。
そして、同時キックオフで始まっていた他会場でのゲームで、コロンビアが先制した。ここからなんと、負けている側の日本が自陣でパスを回して時間稼ぎに出た。フェアプレー・ポイントは、警告=イエローカードがマイナス1、2枚目のイエローで退場となるとマイナス3、レッドカードでの一発退場はマイナス4、というようにカウントされるため、イエローカードさえもらわなければ勝ち上がれる。
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