1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

中小企業の海外展開に活路 Japan Expo 2018

Japan In-depth / 2018年7月16日 18時52分

このようなジャパンエキスポでのマンガ、アニメ、ゲームの人気の高さはすでに周知のとおりで、クールジャパンの活動などでも知られるように人気にあやかって日本を知ってもらおうと宣伝活動が行われてきたが、現時点ではそれなりの効果がでてきている。


近年ではジャパンエキスポだけに留まらず、大小の差はあるにしてもフランス各地で、日本を中心としたマンガやアニメやゲームの同様なイベントが行われる町が次々と現れ、フランス全体にブームの広がりも見られるようになってきた。そういった様子を見ていると、もうマンガなどを通しての日本のイメージアップが必要な段階ではないかもしれないとも思えてくる。今は、その努力を今後どう発展させるかという段階ではないだろうか?そこで今回は、ジャパンエキスポでのマンガ、アニメ、ゲーム以外の催しや出店スタンドに注目してみた。


まず、現在のジャパンエキスポは、単にマンガやゲームなどが好きな人から日本そのものが好きな人まで、幅広い層を集めていることもあり、その入場者数の多さに驚かされる。2012年からは毎年の入場者数が20万人を超え、今年は25万人の入場が見込まれている。出展数も去年の600から800店に増え、世界最大級の日本文化の総合博覧会の一つだ。


この25万人がどのぐらいすごいことかと言うと、フランスで開催される他の有名な展示会と動員人数と比べてみてもわかるだろう。フランスで行われる有名なサロンの入場者数は下記の通りだ。



サロン・デュ・メゾン・エ・オブジェ  8万人

サロン・デュ・ショコラ        13万人

農業見本市              67万人



さすがにフランスでも特に重要視されてる農業見本市は、開催期間も1週間と長いこともあって入場者数も多いが、海外からも多く人が訪れることでも有名なサロンよりもジャパンエキスポの方が入場者数が勝っている。


もちろんマンガ、アニメ、ゲームファンの層の厚さがこの入場者数に大きく貢献しており、ジャパンエキスポ内でマンガ、アニメ、ゲームの展示がされている場所の人口密度はかなり高い。しかし、これらの会場を突き抜けた奥の会場に広がる、日本のアイドル、ゆるキャラ、日本料理、よさこい、書道、着物、武道など、日本の文化や日本についてなどの紹介も行われている場所に行っても、多くの来場客でにぎわっていることも確かだ。


おにぎりや、唐揚げが売っている店を中心に長い行列ができ、日本のアイドルとそのファンの掛け声による一体感は既にフランス人を引き付けるショーとなっており、フランス人チームで作られたよさこいのショーは立ち見もいるほど盛況だ。本物の日本の着物を売るスタンドには試着しているフランス人が常におり、ゆるキャラのショーも、みんな楽しみながら見ている。こう見ていると、日本には世界に紹介できる成熟した文化がこれほど豊富にあるのかと改めて感心させられるのだ。しかしながら、そんな状況なのにもかかわらず、残念ながら日本からの出店スタンドは思ったよりも消極的だ。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください