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メキシコ左派‟大統領”登場 NAFTA再交渉複雑化

Japan In-depth / 2018年7月29日 18時0分


▲写真 グアハルド経済相 出典:グアハルド経済相公式Twitter


メキシコの有力紙「ウニベルサル」は同国の有力アナリストの見方として「NAFTA再交渉で、次期政権を担うロペスオブラドール氏の発言力が増すのは当然であり、これが交渉を複雑化する大きなファクターになるだろう」と伝えている。


 


■ 米とメキシコとの2国間協議は「大きな進展」


一方、米国は対メキシコ関係についてかなり楽観視している感がある。トランプ大統領は7月1日のメキシコ大統領選の翌日、ロペスオブラドール氏に当選祝いの電話をかけ、二国間問題を話し合った。今月中旬のポンペオ国務長官のメキシコ訪問に関しトランプ大統領は「メキシコとは良好な協議を行った」「ロペスオブラドール氏と良い関係を築きつつある」などと語った。


また、ロス米商務長官はCNBCとのインタビューで、ロペスオブラドール氏が米国に対する言動を変えているとし、「メキシコとの間で貿易に関する話し合いが進展している」と楽観的だ。



▲写真 ロペスオブラドール氏 出典:Presidencia El Salvador from San Salvador, El Salvador,América Central


こうした中、注目されるのはトランプ大統領がロぺスオブラドール氏との電話会談の後、メキシコとの2国間貿易協定の可能性を強調する発言をしていること。大統領は再三、米国にとって公正なものにならなければNAFTAを離脱する旨表明しているが、最近の発言がNAFTA再交渉に見切りをつけたことを意味するのかどうか、その真意は不明だ。ホワイトハウスのサンダース報道官は「メキシコとの2国間協議で大きな進展がある」と述べるとともに、「それはNAFTA交渉の終わりを意味するものではない」とし、メキシコとの間では「ツートラック」で交渉を続けると説明している。


米国との2国間協議についてメキシコ側は冷ややかだ。「2国間の貿易協議はNAFTA交渉を補完するものにすぎず、米とメキシコの2国だけでは問題は解決しない」(メキシコ経済省高官)というのが基本的立場である。23日明らかにされたロペスオブラドール氏のトランプ大統領あて親書でも、3国で合意を目指す交渉を続けるよう求めている。


 


■ 来年にもつれ込むとの観測も


NAFTA再交渉の今後の見通しはどうか。


米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は26日、交渉再開に先立ち議会上院の公聴会で8月末までの大筋合意を目指す考えを示した。同代表は「3カ国が望めば、合意は無理ではない」と語った。


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