朝韓中が画策「米朝終戦宣言」(上)
Japan In-depth / 2018年9月9日 10時5分
朴斗鎮(コリア国際研究所所長)
【まとめ】
・韓国、3回目の「文・金会談」を画策。
・支持率低下で苦しむ文政権の焦りが背景。
・次の「南北首脳会談」で核兵器申告書の段階的提出と米朝終戦宣言を取引する陰謀が謀議されるだろう。
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■ トランプを誘い出す鄭義溶特使の帰還報告
3回目の「文・金会談」を準備するために9月5日に韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長や国家情報院の徐薫(ソ・フン)院長ら5人からなる3月と同じメンバーの特使団が、午前7時過ぎに北朝鮮に派遣された。文大統領の親書を金正恩に渡し、面談の後同日午後10時前に韓国に戻った。
▲写真 鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長と金正恩総書記(2018年3月5日)出典:Blue House(Republic of Korea)
▲写真 徐薰(ソ・フン)院長 出典:Wikiwand
■ 北朝鮮の思惑に沿った鄭義溶の報告
6日午前11時40分から記者会見を行ったが、鄭義溶氏はまたもや金正恩の代弁人の役割を果たした。報告では韓米同盟の立場から北朝鮮の非核化を強く要求して帰ってくるのではなく「金委員長の非核化に対する意思は確固だ」などと北朝鮮を代弁する報告に終始した。そして北朝鮮に対する経済支援と米朝協議を促進させる協議(トランプ大統領を欺瞞する新たなプランの協議)を行うための「南北首脳会談」を平壌で9月18日から2泊3日の予定で行うと発表した。
この期間設定には、支持率低下で苦しむ文政権が、秋夕(チュソク、収穫祭を兼ねた墓参り)休暇(9月22~26日)直前に「首脳会談ショー」を組むことで、国民の関心をひきつけ、秋夕の話題とし支持率を一気に上昇させて、対北朝鮮支援策を進めようとする狙いがある。
■ 鄭義溶が代弁した金正恩の主張
鄭義溶氏が代弁した金正恩委員長の主張内容はおおよそ次のようなものである。
・朝鮮半島に核兵器・核脅威ない非核化意思を確約
・非核化の実現向け北と南が積極的に努力
・北南首脳会談への文大統領の骨折りに感謝
・米国とも緊密協力と意思表明
・核実験は永久に不可能、豊渓里の坑道は3分の2崩落
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