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陸自個人携行救急品の中身は70%が欠陥品

Japan In-depth / 2018年11月8日 14時27分


画像4:SAMチェストシールの違い ©照井資規


このように評価してみると現在の個人携行救急品では隊員の救命率は良くても5%であろう。これほど効果に乏しい内容品を15万セット以上も購入してしまったのは戦闘外傷の研究を踏まえた内容品の選定をしていないことの証左であり、現在の陸自の個人携行救急品の中には隊員の命がどこにも見えてこない。


2016年11月15日民進党は自由党とともに「自衛隊員救急救命法案」(第一線救急救命処置体制の整備に関する法律案)を衆院に共同で提出した。残念ながら法律成立とはならなかったが、陸上自衛官全員に追加品も含めた救急品が支給されるきっかけとなった。しかし、結果は本記事の通り救命率は良くても5%であり改善が必要である。深刻なのは内容品が増えても、その使用法教育が行われていないばかりか、救急法検定も更新されていないことだ。かねてから陸上自衛隊員個人の救急品と救急処置能力の不足は「与えない、教えない、示さない」の「衛生三悪」と言われてきたが、防衛予算で15万セット以上も追加救急品を購入し、各隊員に与えたにも関わらず、追加の内容品そのものが欠陥品で使用法も教えていない、たった1か所の手足に受けた銃創ですら満足に手当ができる物も技術も無いのであるから、何も改善されていないに等しい。


※1 出典:Time to death after initial wounding, Profiles in Combat Casualties, USUHS(米軍保健大)


※2 ITLS International Trauma Life Support 外傷救護・治療の進歩のための国際的取り組み


※3 出典:イラストでまなぶ!戦闘外傷救護26,27ページ ホビージャパン


 


トップ画像:陸上自衛隊個人携行救急品 ©照井資規


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