「ゴーン・ショック」仏国内の反応
Japan In-depth / 2018年11月28日 16時4分
Ulala(ライター・ブロガー)
「フランス Ulala の視点」
【まとめ】
・仏メディアは日本の「厳しいこう留」、「陰謀説」報じる。
・仏では社会階層や立場でゴーン元会長への評価はまちまち。
・日仏で認識に違いも。仏メディアは日産社員の実情報じず。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=43044でお読みください。】
フランスでも、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が東京地検特捜部に逮捕されたことがセンセーショナルに報じられた。26日で逮捕から1週間が経つ。そこで、これまでのフランスでのゴーン前会長に対する報道についてまとめてみた。
19日、羽田空港。ビジネスジェット機で着陸したゴーン前会長はそのまま東京地検特捜部に逮捕された。この衝撃的なニュースが流れた最初の頃は、本当にそのように説明されたのか、日本への反発の意味合いもあるのか、「暖房もない狭い部屋に、床に敷かれた布団と、(食事としては)1日3杯のお米のご飯」「日本の法律では、無罪の推定はないので、別段の証明がない限り、有罪とみなされる」「面会時間は15分のみ。その時は家族も日本語を話さなければいけない」(Franceinfo)という、あまりよくない状況下で拘束されていることが盛んに伝えられるようになった。そして、ネットでもいろいろなメディアで、日本の厳しい逮捕・こう留の環境が紹介されたのだ。
しかし、ゴーン元会長の逮捕を受け、ローラン・ピック駐日フランス大使が東京・小菅の東京拘置所に出向いて拘置中のゴーン元会長と面会し、そのことが21日に発表されたあたりから極端に非人道的であるという報道は少なくなっていく。外国人が日本国内で勾留された場合、その国の大使館が希望すれば外交上の特権を定めた「ウィーン条約」に基づいて面会が認められるケースが多く、フランスではフランス人が外国で逮捕された時は、保護の目的で領事か大使が面会することが通例とされている。その結果、フランスメディアも実際の待遇はそれほど悪くないことが確認できたのかもしれない。
ゴーン元会長の拘束待遇についての報道が収まると、次は「日本側の陰謀説」でにぎわうようになった。日本のメディアがこぞって陰謀説を記事にしたこともあり、「ゴーン元会長に近いフランス人の間に『日本人の陰謀』という見方がある」(フランス経済紙レゼコー)、「ゴーン氏を追放するための陰謀の薫りがする」(ルモンド紙)とする報道が出始めたのだ。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
どうなる、ホンダ・日産連合 ヒントは「トヨタ」「鴻海」の強引さにあり?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月30日 14時0分
-
日産の暗闘史が示す「2度目の身売り」の背景 1999年の経営危機時と重なる既視感の正体
東洋経済オンライン / 2025年1月27日 7時30分
-
これがなければ気が狂っていたかもしれない…24時間監視の東京拘置所で角川歴彦氏に届いた「強力な差し入れ」
プレジデントオンライン / 2025年1月16日 18時15分
-
日産、凋落の理由は「“売れる車”を開発できなくなったから」数々の名車を生み出した“技術の日産”が迎える正念場
日刊SPA! / 2025年1月11日 8時53分
-
角川歴彦元会長が人質司法訴え「なぜ理不尽な目に…」 弁護団に〝無罪請負人〟も
東スポWEB / 2025年1月11日 6時13分
ランキング
-
1死亡事故発生の「危険な踏切」 鉄道会社・神戸市・国交省が再発防止策議論 工事主体や費用巡り意見が食い違う場面も 多くの出席者が「踏切廃止」提案
ABCニュース / 2025年1月30日 19時56分
-
2マイナカードと免許証の“一体化”は「義務ではなく個人の自由」注意点とメリット&デメリット
週刊女性PRIME / 2025年1月30日 18時0分
-
3沖縄・南大東村で郵便物584通を配達せず 日本郵便沖縄支社、期間雇用の従業員を懲戒解雇
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月31日 7時26分
-
4旅券発給拒否、二審も「違法」=安田純平さんの訴え認める―東京高裁
時事通信 / 2025年1月30日 19時26分
-
5東京圏の転入超過13.6万人=24年、コロナ前水準に―総務省報告
時事通信 / 2025年1月31日 8時41分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください