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韓国メディア王の落日 文政権に打撃

Japan In-depth / 2019年2月7日 8時50分

 


金記者は孫社長に「口頭での約束は意味がない」と約定書を要求したが孫社長はそれを拒否したという。結局、協議は成立しなかった。しかしこの点が会社の資金を個人の問題解決に流用しようとしているとして、市民団体(自由青年連合)から背任罪で告発される根拠となってしまった。二人が直接会ったのはこの時が最後だ。


 


提案が拒否されると孫社長は1月24日、「(金記者が)就職請託が思い通りにならなかったため、私を脅迫してきた」と表明し告訴した、25日には「金記者が孫社長に巨額を要求する内容が盛り込まれた具体的な恐喝材料を捜査機関に提出する」とした。ただし、いつ脅迫を受けたのかの時点は明らかにしなかった。孫社長は暴行の疑いが報道された24日、検察に金記者を告訴した。朝鮮日報が孫社長とJTBC側にこれと関連した意見を尋ねたが答えを聞くことができなかった。


 


 孫石煕社長に対する警察の調査は間もなく始まる。金記者に対する事情徴収も始まるが、その中で孫石煕社長の不思議な2年間の行動と、いわゆる「同乗者」の問題を明らかにせざるを得なくなるだろうというのが大方の見方だ。孫社長の支持者からは、暴行事件と言っても金記者がテレビ出演までして「謝罪してくれればいい」と言っているものをなぜここまで大事件にしているのか理解に苦しむ声が多い。


 


■ 孫石煕社長の落日は近い


いま韓国の報道関係者の間では、文政権と結びつきメディア業界で帝王のように振舞ってきた孫石煕社長も終わりを迎えることになるだろうと観測されている。視聴者からの批判もあるが、JTBCと親会社の中央日報を実質的に牛耳るサムソン副社長李在鎔(イ・ジェヨン)氏の叔父で、次期大統領を狙う洪錫炫(ホン・ソクヒョン)氏が、著しくイメージをダウンさせた孫石煕氏を「用済み」として切り捨てる可能性が高いからである。


 


文政権はいま様々な政治的困難に直面しているだけでなく、支持率維持マシーンといえるJTBCテレビと孫石煕社長の宣伝扇動力まで失う危機に直面している。


 


トップ写真:JTBC社長の孫石煕氏)出典:Trainholic


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