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ベゾス プライベート写真脅迫事件の根っこ

Japan In-depth / 2019年2月11日 20時53分


▲写真 一般教書演説に臨むトランプ大統領(2019年2月5日)出典:White House facebook


昨年夏にトランプは米郵便公社に直接「アマゾンが支払う郵送費を倍額にしろ」という無理難題を突きつけたことが報道されているし、しばしば「アマゾンはちゃんと法人税を払っていない」と文句をつけている。今回の離婚発表の後でもベゾスに対し「これは愉快な離婚騒動になるだろう」とツイートをしている。とても対中国の共闘相手と考えている態度とは思えない。


 


■ トランプの癒着はサウジアラビアとも


ワシントン・ポストはこれまでトランプとロシアのプーチン大統領の関係について、何度も特ダネをものにしているだけでなく、義理の息子であるジャレッド・クシュナーとサウジアラビアとの癒着に関しても追跡している。さらに、AMIがサウジアラビアに進出したがっていることや、ペッカーがトランプの仲介でサウジの王族と会う機会を持ったことなどを記事にしている。


アメリカ国内のメディアは、昨年10月にトルコのサウジ総領事館内で、同紙のコラムニスト、ジャマル・カショギ氏が殺され、その遺体が切り刻まれて持ち去られた事件を非難し、トランプ政権に何らかの外交的制裁をするよう、NATO諸国と協力を呼びかけてきたが、トランプはこれに対し何の対応もしていない。


 


■ 今後のベゾスの対応はいかに?


一方で、ベゾスはAMIから送られてきた脅迫文をそのまま自分のブログに掲載し、「私は屈しない、この先どんなにワシントン・ポストが重荷となろうとも手放したりしないし、彼らの取材ぶりを誇りに思っている」などと発言したものだから、単なる恥ずかしい浮気者から一気に「正義と『報道の自由』の味方」などとまで持ち上げられている。


同時に、天才的経営者の名を欲しいままにしてきた大富豪が元2流のエンタメレポーターのために、エリート教育を受けた新進作家でもある妻を捨て、裁判所の判断によっては7兆円を超える慰謝料を払うつもりなのか(ベゾス夫妻が住むワシントン州の離婚法では、結婚期間に蓄積された財産は、それがすべて夫が稼いだものだったとしても、夫婦で折半となるため)と、揶揄されてもいる。


AMI側が「ベゾスとサンチェズの仲を暴くために、プライベートジェットから5つ星ホテルまで、記者たちにのべ4万マイルも追跡させた」といえば、ベゾスも政府高官や大企業の幹部をクライアントに持つセキュリティー専門家のギャビン・デベッカーを雇い、どうやってメールや写真が漏れたのかを調査させ、サンチェズの兄マイケルが熱心なトランプ支持者で、先日マラー特別検察官の調査委員会によって起訴されたロジャー・ストーンと昵懇だったことを突き止めている。



▲写真 ギャビン・デベッカー 出典:Gavin de Becker & Associations.


ペッカーを理事長とするAMIの理事会は独自調査で違法行為がなかったかどうか調査をすると発表したが、どうやらトランプが目の敵にしている米司法省もアマゾンのロビイスト団体に促されて調査を始めるようだ。


トップ写真:ジェフ・ベゾス氏 出典:flickr; Steve Jurvetson


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