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民政移管のタイ総選挙、タクシン派vs軍政 王室絡み複雑化

Japan In-depth / 2019年2月14日 14時6分

 


■ タクシン元首相の次の一手は


タクシン元首相は最近主に中国に滞在していることが多いとされているが、こうした急転直下の展開にさぞ驚き、歯ぎしりしていることと思うが、どうも各種情報を総合すると、新たな次の一手を模索中という。


それは現在の状況で選挙が実施された場合には親軍政党、タクシン派支持党、中立の党に大別される各政党の激戦が予想されるものの、どの政党も過半数獲得は難しいとみられている。そこで、選挙後に予想される合従連衡の動きの中でタクシン支持派は「反軍政、民主主義で経済最優先の政権」を前面に押し出して大同団結の道を模索しようと、すでに水面下での動きを見せているという。タクシン側には農民、貧困層の強い支持とともに巨額の資金力があることもそうした動きの背景にあるといわれている。


対する親軍政政党側も閣僚ポストなどを条件にした連立作戦を練っているとされ、場合によっては「再クーデター」のシナリオもありうるとさえみられている。


だがその辺の軍政の思惑はすでにワチラロンコン国王の知るところとなり「国王が滞在するドイツに軍高官が招集された」との未確認情報もあり、その場で「国王の承認なしのクーデターの禁止」を誓約させられたとの情報も流れている。


とりあえず一件落着した形の王女擁立騒動で、タクシン・インラック兄妹の早期の帰国と政界復帰のシナリオは崩れたものの、選挙戦とその後の連立模索で各政党間の駆け引きが一段と複雑さと激しさを増しそうなことは確実な情勢といえる。


そうした中でプラユット首相は政権維持を目指し、タクシン元首相も変わらずに虎視眈々と帰国のチャンスを伺っているという構図には基本的に同じだ。


政治的混沌の中で、極力政治には口を出さずにいざ国難という際に底力を発揮してタイという国の行方を示してきたプミポン前国王と異なり、軍政の憲法改正案に修正を求めたり、今回の特別声明で王族の政治介入を諫めたりと活発な動きをみせているワチラロンコン国王の動向も注目の的となっている。


トップ写真:プラユットタイ王国首相(2016)出典:ロシア大統領府


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