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仏、スポーツ「ヒジャブ」論争過熱

Japan In-depth / 2019年3月2日 18時11分

 


■ 仏政府のビジャブに対する3つの主張


なぜフランスはこれほどイスラム女性の服装にかたくななのか?方針を曲げるなくてビジャブに反対する理由は主に3つあります。


 


1. ビジャブ=女性差別


フランスの主流派の価値観では女性の体を隠す、ヒジャブなどの衣類は女性の自由を制限するものであり、公共の場に出る時に、男性が強制的に身に付けさせているものと言う認識が強いのです。外で女性の顔を隠すのは自由愛でなく、男性への服従の印であり差別的である証。その価値観はフランスでは受け入れられないとする人が多く存在します。


デカトロンの意見に賛同し「イスラム教やベールに執念することは、無意識に共和主義を愚弄している」と言った議員に対し、パリ10区の議員、アン-クリスティン・ラン氏はtwitterでこう述べています。


「それが服従のしるしと言っているのは私たちではありませんよ。 ビジャブの着用をやめるために世界中の何千人もの女性が戦い、亡くなっています。 啓蒙の国から悪い兆候を発信しています。」



▲写真 アン-クリスティン・ラン氏(左から2番目)出典:Anne-Christine Lang Twitter


また、マルレーヌ・シアパ男女平等担当副大臣も同様な発言をしています。


「フランスの声は、世界中の女性に待望されているのです。フランスは、世界中の多くの国々で、自分たちの生活の危険にさらされながらベールをかぶっている勇敢な女性たちにどんなメッセージを送りますか?フランスで、家を出る前にスカーフをして身を隠す以外に選択肢がない少女には、どのようなメッセージを伝えられますか。」



▲写真 マルレーヌ・シアパ氏(右)出典:Wikimedia Commons; Nattes à chat


このように自由の国では、女性が服従の印として身体を隠すことは受け入れられない事実であり、またスカーフやベールで身体を隠すこと否定してくれる声を待ち望んでいいる女性たちのために、フランスが行動することを使命ととらえ反対を続けているのです。


 


2. ビジャブ=イスラムの法


イスラム教では女子の服装に関してシャリーア(イスラム法)で規定されています。しかしそれだけではなく、信仰上の自由を超え、いくつかの国ではビジャブなどの髪や身体を隠す衣類の着用が国の法律として決められている国もあります。そういった国から来た人達が、フランスの法を無視してビジャブと言うイスラムの法を守ることは許しがたい行為であり、そのことを許せば、いずれ他の法にまでイスラムの影響が浸食し国家を支配することになります。これはフランスと限らず近代国家にはきわめて許し難いこと。そのため、国の規則であるライシテを優先して厳守することを求め、イスラム化を防ごうとしているのです。(編集部注、ライシテ:仏: laïcitéとは、フランスにおける教会と国家の分離の原則=政教分離原則)


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