乳がん・子宮頸がん早期発見を
Japan In-depth / 2019年4月12日 11時49分
Japan In-depth編集部(小寺直子)
【まとめ】
・超党派の「乳がん・子宮頸がん検診促進議員連盟」、設立4周年で勉強会を開催。
・欧米は乳がん、子宮頸がん共検診率は70%前後、日本は約40%。
・マンモグラフィ「異常なし」でも、自己チェックは月1回行うべき
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我が国では女性特有のがん、とりわけ乳がん、子宮がんで、年間約16000人の女性が亡くなっている。子宮頸がんでは25歳~44歳で罹患率のピークを迎える。
働き盛りの若い女性や子育て世代の女性が、子宮頸がんで子宮を失う、命を失うことは、少子化の日本においても深刻な問題である。乳がんや子宮頸がんは対策次第で予防、早期発見が出来るがんであることは科学的に証明されている。米国では、乳がん、子宮頸がんとも検診率は80%を超えており、その他先進国でも70%前後であるのに対し、日本では約40%と依然低いままである。我が国においては今なお女性の健康や生命を脅かす深刻な疾患だ。
4月9日、守ることができる女性の生命と健康を守ることを目標に活動する、超党派の「乳がん・子宮頸がん検診促進議員連盟」(会長:野田聖子衆議院議員)は、設立4周年にあたり勉強会を開催した。
会長の野田聖子議員は冒頭の挨拶で、「命は待った無し。女性のがんは当事者である女性にしかわからない。女性たちの守れる命を守るためには、私たち女性が主体であるべき。結果で見せなくていかなくてはいけない。」と活動をスピードアップさていく必要性を強調した。
第1部では、「根本匠厚生労働大臣に提出した要望書、進展状況についての報告」を厚生労働省がん対策疾病対策課佐々木課長が発表した。
現在の課題として、がん検診に法的な義務がないことから、実施状況に企業間格差が生じていること。乳がん、子宮頸がん検診においては必須化されず、オプション扱いが多いことから、後日個別に日程の予約調節をするなど、利便性に欠き受診率の低下に繋がっていることなどをあげ、組織型検診の推進、職域に対する第三者評価委員を要望した。
また、「がん検診を誰がどこで受信したか、もしくはしていないのか」を正確に把握できないことも課題に挙げた。がん検診受診に複数のルートがあり、重複受診がある一方で未受診者の把握ができず、個人のがん検診受診履歴を確認することができないのだ。そのため、職域での受診と、住民検診受診とのデータが一元化されるよう、がん検診の受診管理に関する法整備が必要であると述べた。
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