過去の都政より圧倒的にまし 東京都長期ビジョンを読み解く!その68

Japan In-depth / 2019年5月2日 7時0分

過去の都政より圧倒的にまし 東京都長期ビジョンを読み解く!その68


西村健(NPO法人日本公共利益研究所代表)


「西村健の地方自治ウォッチング」


【まとめ】


・小池知事のアイデア、発信力、世論把握力に評価と批判。


・都庁内「コミュニケーション不全」が「思い付き予算」に?


・過去の都政よりは圧倒的に「まし」。知事は指導力発揮を。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=45582でお読みください。】


 


■ まだましの都政?


平成31年度予算をめぐる都議会での混乱、自民党の二階幹事長が全面的に協力すると言及するなど、小池都政は揺れている。今現在、多くの都民の「期待」からは遠く離れてしまった感もある。


しかし、客観的に見て都政のすべてが公開され、ブラックボックスが消え、既得権益にだけ利益を生むような「無駄な」事業が消え、都議会の古い体制が変わる・・・ということは理想ではあるが、そう簡単にはいかない。


なぜかというと、相手がいるからだ。自分の利益・利害のために政治家に要求する人、代弁する人、「これくらい当然でしょ」「自分だけよければいい」と好き勝手に特権や利益を享受したりする人、未来のことより自分の持ち分にしか興味がない人、フリーライダーする人も数多く存在するものなのだから(自覚しているかは別にして)。


なので、改革はそんなに簡単なものではない。公約の達成には程遠いが、それなりに事業化されているし、目標達成に向けて頑張っているようにも思える。



▲写真 東京都議会議会棟(筆者撮影)


都政改革本部での取り組みと成果、政党復活予算の廃止、受動喫煙対策、都民ファーストの会の公約達成度の公表、LGBTへの差別を禁じる人権尊重条例制定、ペット殺処分ゼロなどを実現してきた。なかでも殺処分ゼロはその数字が下落傾向にあったとはいえ、目標年次を前倒して実現したことは大変評価できる。



▲出典 都民ファーストでつくる「新しい東京」~2020年に向けた実行プラン~概要版、P20より


専門家としてみると、「何とかゼロ」といった政策が実現されていないこと、新規の事業をやりすぎていて空回りしているようにも思えるが、以前の「なんだかよくわからない都政」ではなくなったことも確かだ。


 


■ 小池都知事のリーダーシップは?


小池都知事のアイデア、発信力は旧来型の政治家とは違い、センスを感じさせてくれることも多い。世論が求めているものは何であるのか、把握する能力とキャッチフレーズで打ち出す部分はさすがである。スピーチ力・プレゼンテーション力は洗練されていると感じるし、専門家からの評価も高い。


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