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金正恩、再び軍事挑発の狙い

Japan In-depth / 2019年5月15日 12時3分


▲写真 トランプ米大統領(2019年5月9日) 出典:The White House facebook


これでさすがにトランプ大統領も、飛翔体などと言えなくなり、ミサイル発射と認め不快感をあらわにした。日本政府もトランプに追随してミサイル発射と断定し、「厳重に抗議する」との立場を明確にした。しかし韓国だけは、自国の防衛体制(3軸体制)を根底から揺るがす偏心軌道(eccentric ballistic)タイプの迎撃困難な新型ミサイルだったにも関わらず、いまだにミサイルと断定していない。


 


2、北朝鮮の短距離ミサイル発射は明確な国連安保理決議違反


マイク・ポンペオ米国務長官は5月5日(現地時間)、米国の番組に相次いで出演し、北朝鮮の挑発について「短距離で発射され、大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないという強い確信を持っている」と説明した。さらに「米国・韓国・日本にも脅威を加えなかった。今回の行動が(交渉上)妨げにならないことを希望する」と発言した。米国領に到達する中・長距離ミサイルではないから大きな問題にするつもりはない、という意味だと受け止められるが、これは見過ごせないミス発言だったと言える。



▲写真 ポンペオ米国務長官 出典:Secretary Ponpeo twitter


より深刻なのは韓国の文在寅大統領の認識だ。彼は、就任2年を翌日に控えた9日、KBSテレビとのインタビューで、「短距離だとしても、弾道ミサイルなら国連安全保障理事会決議に違反する素地もなくはないと思う」などと発言し、疑いはあるが国連制裁違反ではないと主張した。



 ▲写真 KBSのインタビューを受ける文在寅大統領(2019年5月9日) 出典:韓国大統領府 facebook


周知の通り、北朝鮮のいかなるミサイル発射も、ミサイル技術に転用されるいかなるロケットの発射も、国連安保理制裁決議違反だ。2006年の国連安保理1718号決議は、北朝鮮に対して「弾道ミサイル技術を利用した全ての発射」を禁じている。


 


3、金正恩が早々とミサイル挑発に出てきた背景と狙い


1)挑発に出た背景


金正恩が、自らが期限を切った年末まで我慢できずに、早々と挑発行動に出てきた背景には、ベトナムでの2回目の米朝首脳会談で手にしようとした制裁解除計画の失敗がある。この失敗で金正恩の権威が傷つき体制に揺らぎが出始めている。


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