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EUの産みの親は「日系人」 今さら聞けないブレグジット 1

Japan In-depth / 2019年7月19日 4時21分

EUの産みの親は「日系人」 今さら聞けないブレグジット 1


林信吾の「西方見聞録」


 


 


【まとめ】


・ヨーロッパとは幾多の民族が割拠、互いに侵略を繰り返した歴史。


・ヨーロッパ統合思想の先駆けとされた伯爵は日本の血を引いていた。


・日本人の同胞・青山栄次郎はヨーロッパ統合運動の歴史で重要人物。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depth https://japan-indepth.jp/?p=46933 のサイトでお読みください。】


 


読者の中には、観光やビジネスでヨーロッパを訪れた経験をお持ちの方も、相当数おられることと思う。しかし、「ヨーロッパとは具体的にどこからどこまでか?」と問われて即答できる人が、どれほどいるだろうか。


 


ヨーロッパの語源については諸説あるが、私なりにもっとも信が置けると考えているのは、古代フェニキア語で「日の沈む土地=西の方」あるいは「夜」を意味するエレブだとする説である。


 


なぜこの説を支持するかと言うと、エレブの反対語、すなわち「日の昇る土地」を意味するアシュという単語が、アジアの語源であると広く信じられているからだ。


 


紀元前8世紀頃から、まずギリシャにおいて都市国家が形成され、やがて地中海沿岸部に、いくつかの「植民都市」が作られた。その後、紀元前1世紀にはローマがギリシャを征服し、新たに地中海世界の覇者となる。


 


このローマが4世紀までにキリスト教化されたことから、やがて「キリスト教文化圏」としてのヨーロッパが形成されて行くのだが、神々の世界の話ではない地上の政治史はかなり複雑で、「北方においてはロシア、南方においてはトルコとの境界までの領域がヨーロッパである」との考え方が根付いたのは、ようやく19世紀になってからの話であるとされている。


 


いずれにせよ、世界地図か地球儀を見ていただければ一目瞭然だが、ヨーロッパ大陸などと呼ばれても、地球的規模で見たならば、決して広い領域ではない。そこに幾多の民族が割拠し、互いに侵略を繰り返してきた歴史こそ、ヨーロッパの歴史そのものなのである。


 


国民国家という概念は、たかだかここ200年くらいの間に形成されたものだが、それでもフランスとドイツとの国境地帯に暮らす人たちなど、


「先祖を4代さかのぼると5回国籍が変わっている」といった例まで見受けられる。いつしか、「ヨーロッパ大陸から国境を取り除くことができれば、人々は戦争の恐怖から解放されるのではないか」と考える人が出てきても不思議はない。


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