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血液型と人間の性格 笑うに笑えない都市伝説 その3

Japan In-depth / 2020年1月28日 11時0分

血液型と人間の性格 笑うに笑えない都市伝説 その3


林信吾(作家・ジャーナリスト)


 


 


【まとめ】


・日本だけではない!血液型と性格を結びつける表現は西欧にも。


・医学発達で生理的作用と思考パターンの結びつき解明の可能性も。


・東洋医学は認められた。「血液型性格判断」の正しさ認定もある?


 


私の血液型はO型である。


 


だからなんなんだ、と思われた向きも多いことであろうが、血液型と人間の性格については色々なことが言われているので、今回はその話をさせていただこう。


 


日本では、朝の情報番組で「血液型占い」のコーナーがあったりしたものだが、そんなものを信用しているのは日本人だけだ、という話も、結構昔から聞かされてきた。


 


いわゆるABO型の分類についても。これは輸血に必要な知識だから普及しているだけで、他の分類法もある。さらに言えば、人間の血液というものは、赤血球、白血球、血小板が主なものであるが、他にも多くの成分からできているもので、その成分全てに様々な型がある。順列組み合わせをしたら、それこそ膨大な数の「血液型」が存在することになるわけだ。実際に私は、


 


「一卵性双生児でもない限り、まったく同じ血液型の人間というのは考えるのが難しい」


 


という話を医師の口から聞いたこともある。先の、ABO型が輸血に必要な知識だというのは、拒絶反応が起きない許容範囲と考えればよいのだそうだ。


 


また、アメリカ大陸の先住民の中には、構成員の98パーセントがB型だという部族も実際にあるそうで、だったらみんな同じような性格なのか、という話になる。


 


まあ、狭い部族社会で何世代にもわたって暮らし続けたならば、没個性と言うか、考え方まで似てきても不思議はないが、それを血液型と結びつけるのはいかにも強引だろう。


 


しかし一方では、血液型を意識するのは日本人だけ、という説に対しても、私は疑念を抱いている。たとえば、あの人は性格が悪い、というのをスペイン語の慣用的な表現では、


 


Tener mala sangre. よくない血を持っている


 


と言うのである(余談ながら、スペイン語では主語が省略されるのが一般的)。血液型というのは比較的新奇な知識であるから、おそらくここで言われているのは、血筋とか遺伝という意味合いであろうと思われるが、地球の裏側にも、人間の性格と血液とを結びつけた表現があるというのは面白い。


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