英国民と女王のトラウマ(上)何が違う?日本の皇室と英の王室 その2
Japan In-depth / 2020年2月22日 22時22分
林信吾(作家・ジャーナリスト)
林信吾の「西方見聞録」
【まとめ】
・英国王室、ヘンリー王子が愛称で呼ばれている。
・ヘンリー王子は元女優の嫁に頭が上がらない男の烙印を押される。
・エドワード皇太子も「王冠を捨てた恋」を経験。
前回お伝えした通り、英国のチャールズ皇太子の次男であるヘンリー王子は、妻であるメーガン妃ともども王室から離脱の沙汰となった。
ただ、これまたお伝えした通り、殿下・妃殿下とは呼ばれなくなったものの、王位継承権や公爵位はそのままであるから、本稿でも「王子」と「妃」は引き続き用いようと思う。
ところで、日本のマスコミでは「ヘンリー王子」「ハリー王子」の表記が混在しているが、英国では圧倒的にハリーの表記が多い。そして当人は、その呼ばれ方を好んでいないとも聞く。
そもそも論から言えば、ヘンリーの愛称がハリーなので、どちらでもよい話ではある。
英語圏ではこのように、名前のつづりの一部から、大体決まった愛称で呼ばれることが多い。ロバートならボブ、レベッカならベッキーというように。
しかし、女優のエリザベス・テイラーは多くの人からリズと呼ばれていたが、エリザベス2世女王に対してこのような呼び方はしないし、チャールズ皇太子もチャーリーと呼ばれてなどいない。どうしてヘンリー王子だけ愛称が広まっているのか。
実は、しょうもない経緯なのだ。もう20年も前の話になるのだが、サンドハースト(英国王立陸軍士官学校)の卒業パーティーで、全裸同然の姿になった上、これまた全裸同然の女性(なにしろストリッパーだった)を膝にのせている彼の写真が、マスコミにすっぱ抜かれたのだ。その記事の見出しこそが「ダーティハリー」であった。昭和世代の読者には、有名なハリウッド映画から想を得たものであることが、すぐにお分かりだろう。
私自身は、どちらでもよいのなら、当人が喜ばない表記をわざわざ用いることもないだろうと考え、ヘンリーと記している。別に英国王室に対する「忖度」ではないが笑。
そんなヘンリー王子だったが、国民から「王族にふさわしくない」などと非難されたのかと言えば、そうでもなかった。もちろん、色々な考え方の人がいるし、前述のような乱痴気騒ぎを英国紳士たちが歓迎するはずもなかったが、そこはやはり「未来の国王」とその弟とでは、立場が違うのである。
なおかつ、軍人としてのヘンリー王子は志願してアフガニスタンに出向くなど、勇猛果敢であった。2012年には、イスラム過激派タリバーンの戦闘員たちに向けて、攻撃ヘリコプターから空対地ミサイル(一説では無誘導のロケット弾)を発射し、
この記事に関連するニュース
-
【イタすぎるセレブ達】エリザベス女王、生まれて間もないエドワード王子を抱く未公開写真が披露される
TechinsightJapan / 2024年5月19日 9時26分
-
【イタすぎるセレブ達】メーガン妃、ナイジェリア訪問ではドレスで英王室への思いを表現か
TechinsightJapan / 2024年5月12日 9時56分
-
ヘンリー王子は国王、皇太子ともに対面できずさびしい訪英 記念礼拝は単独で出席
東スポWEB / 2024年5月9日 15時13分
-
ヘンリー王子「国王を鼻であしらった」と英紙報道 英式典で国王から贈られた記念メダルつけず
日刊スポーツ / 2024年5月9日 9時30分
-
ヘンリー王子の訪英は単独ホテル泊 チャールズ国王やウィリアム皇太子と対面予定もなし
東スポWEB / 2024年5月3日 13時1分
ランキング
-
1「戦争ではなく虐殺」 ナクバの日に合わせ、大阪でガザ侵攻抗議デモ
毎日新聞 / 2024年5月18日 21時23分
-
2岸田政権、台湾と協調維持 中国刺激回避も意識
共同通信 / 2024年5月18日 21時30分
-
3「殺害も頼まれた」 那須2遺体 「指示役」を殺人容疑で再逮捕へ
毎日新聞 / 2024年5月18日 23時0分
-
4大阪・枚方市のマンションで19歳の女子大学生が刺され死亡、26歳無職男を殺人容疑で緊急逮捕
読売新聞 / 2024年5月18日 23時13分
-
5撮影者「こんな火事見たことない」下呂温泉の温泉街で木造二階建ての飲食店が燃える 周辺旅館の宿泊客ら避難
東海テレビ / 2024年5月19日 6時25分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください