令和の朝日新聞大研究7 御用達の朝日文化人の利用と溶解の展望
Japan In-depth / 2020年3月25日 10時7分
▲写真 握手を求められるトランプ大統領(2019年3月9日)
出典: 米共和党 facebook
アメリカではトランプ大統領が登場したころ、反対派からよくこの言葉が浴びせられた。もちろん本人やトランプ支持派は頭から否定するネガティブなレッテル言葉だった。
豊永氏はこの権威主義についてトランプ氏がそうだというよりも同氏を支持したアメリカ国民が権威主義者だと大上段に断ずるのだった。その権威主義について以下のように書いていた。
《アメリカにおける権威主義の研究は、ファシズムを支持した人々の心理的特徴を捉えようとした、ドイツ出身の社会学者アドルノらの1950年の著書を嚆矢とする。90年代に政治学者の間でリバイバルがあり、研究の蓄積が進んだ。そしてトランプ氏が共和党の大統領候補に選出された予備選挙の段階で、ある大学院生が発見する。『権威主義者たちがトランプを支持している!』》
以上の部分がこの豊永論文の主張の最大の論拠なのだ。
「ドイツのファシズム」といえば、当然、ヒトラーのナチス・ドイツである。その80年前のドイツのファシズムを支持した人々が権威主義者であり、いまアメリかでトランプ大統領を支持する人たちも同様の権威主義者だというのである。そしてその「例証」らしき記述は「ある大学院生が発見する」という叫び声の紹介だけなのだ。
なんと粗雑な「論文」だろう。朝日新聞記者が自分たちでこれを書かず、外部の朝日文化人に依存したこともなんとなく理解できるようだ。
ちなみに自分たちの嫌いな対象をナチス・ドイツにたとえるのは朝日新聞の伝統的な攻撃手法である。その対象とナチスの間にはツユほどの関連がなくても、証明された過去の悪の権化のイメージを現在の目前の敵に押しつけるのだ。この点では豊永氏は朝日の期待をきちんと体現していた。
豊永氏はいまのアメリカの権威主義についてはさらに次のように書いていた。
《権威主義者は『一つであること、同じであること』を求める。『違い』を嫌い、多様性が苦手だ。強制的手段を用いてでも規律を全体に行き渡らせてくれる強いリーダーを好む》
要するにトランプ支持者というのは多様や違いを許さない独裁態勢を好む人たちということである。ナチスと似た態勢を求める人たちだと解釈するしかあるまい。だからトランプ大統領をヒトラーと同様の残酷な独裁者といいたいのだろう。
そんな人物を支持するアメリカ国民は非民主的な権威主義者だと断じているのだった。いまのアメリカは民主主義を否定する国家であり、無知で危険な国民の集りなのだという断定だともいえよう。
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