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新型コロナの切り札「抗体検査」

Japan In-depth / 2020年4月30日 11時46分

そこで冒頭の知人との話に戻る。彼は介護施設の経営者だ。私は「あなただけでなく、職員全員に検査をしたらいい。もし陽性者がいたら、万が一、入居者に新型コロナウイルスの感染が出た時に、担当してもらえばいい」と回答した。


もちろん、韓国で、新型コロナウイルスから回復した91人でウイルスが再検出されたように、抗体を有することの防御効果についてはいまだコンセンサスを得るには至っていない。4月25日、WHOが新型コロナウイルスから回復し、抗体をもつ人が再び感染しないという証拠は現時点ではないとの見解を示したのは妥当だ。


では、どうすればいいか。私は、それでも抗体検査をお奨めしたい。それは、これまでの情報を総合的に判断すれば、抗体を保有することで新型コロナウイルスに感染するリスクは相当、抑制されると考えるからだ。再感染で重症化した人が現時点でいないことも、この可能性を支持する。


ゴールデンウィーク明けには「緊急事態宣言」の延長が決まる。どのような決断になるにせよ、新型コロナウイルスとの戦いは長期戦だ。ハーバード大学公衆衛生大学院の研究者達は2022年夏までかかるだろうと予想している。そうなると厳しいロックダウンは継続できない。感染対策と経済の両立が求められる。高齢者や持病がある人を守ると当時に、経済を戻させねばならない。その際、抗体検査は感染リスクを評価する有用なツールとなる。大規模な臨床応用を考えるべきである。


トップ写真:抗体検査イメージ 出典:flickr; Eden, Janine and Jim


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