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防衛大臣囲み取材は「三密」

Japan In-depth / 2020年5月2日 23時0分

 A: 結構、密だったと思いますので、なるべく囲むときは距離をとって唾を飛ばさないように御努力いただきたいと思います。


河野大臣は、密集は良くないが、囲み自体は続けると思われる答弁を行った。だが会見後、記者クラブの記者たちは密集して河野大臣の「出待ち」をしていた。


そしてその後も囲み取材をやめることはなかった。以下は4月28日の大臣会見での筆者と河野大臣のやり取りである。


 Q: 先日も伺ったと思いますけれども、記者会見後の囲みに関してこれはどういうふうに対処されるのでしょうか。それから会見に際して、参加は各社1人と伺っているのですが、何人も参加されているように見えます。それから記者クラブの記者室に、かなり密集して皆さんご利用ですけれども、これはこのままでよろしいのでしょうか。例えば記者室を閉鎖するとか、そういう何らかの対処はお考えでしょうか。


 A: 記者クラブと広報課で囲みの話は相談をしていただいていると思います。記者会見の参加人数についても、広報課と記者クラブで考えていただきたいと思っておりますし、記者クラブの部屋については、記者クラブで3密を避ける努力をしっかりしてもらっていると思っております。


 Q: すみません。されていないように思えるので伺っているのですが。


 A: それは記者クラブの中で問題提起をしていただければと思います。


 Q: 大臣、ツイッターでもおっしゃっていましたが、アトピーをもっていらっしゃっているということで、ステロイドを使ってらっしゃると思いますが、ステロイドを使っている人間というのは、感染しやすいんですよね。それはやっぱり配慮して、皆さんも配慮すべきではないかと思うんですけれどもいかかでしょうか。


 A: 記者クラブにお任せしています。



▲写真 河野防衛大臣 出典:著者撮影


このような質問をされた後でも河野大臣は記者クラブの囲み取材に応じた。唖然とするほかはない。


危機管理官庁である防衛省の長と新聞、テレビがこのような当事者意識を欠いていて、自衛官、国民に三密を避けろと啓蒙しているのは二重基準であり、失笑を禁じ得ない。


本来防衛省の広報課はこのような囲みはやめるよう記者クラブに要請すべきだった。首相官邸では既にやめている。


戦争という究極の非常時に対処することが仕事の防衛省は、危機管理がその本分である。これは大規模災害や今度のコロナ騒ぎでもその危機管理が求められている。ところがこのようなことを放置していては危機管理能力が欠如していると取られるだろう。


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