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PCR検査増やせ大合唱の謎

Japan In-depth / 2020年5月9日 2時10分

最後に、前回の記事でも紹介した千葉大学の「十分なPCR検査の実施国では新型コロナの死亡率が低い」と題する研究発表について、問題提起したい。千葉大のこの研究発表は、「死亡者数を増加させないために陽性率を低下させるようにPCR検査能力を拡大することが急務」と結論付けている。


「アイスクリーム理論」というものがある、と聞いた。以下の図の事例Aを見てもらいたい。気温が上がる、アイスクリームが売れる、水難事故が増える、という3つの事象がある時、共通の原因の結果同士が関連を持つのは当然だ。しかし、アイスクリームの販売を禁止しても水難事故は減らないのは当たり前である。


これを新型コロナ流行に当てはめてみる(事例B)。PCR検査を増やしても、死亡者数は減らない、ということになる。


それでも、検査を増やせば死亡者は減るのだというのなら、それを理論的に証明しなければならないだろう。


読者の皆さんはどうお考えになるだろうか?



▲図 アイスクリーム理論 作成:鈴木貞夫教授


トップ写真:ドライブスルー方式で行われている新型コロナウイルス検査 米ペンシルバニア州モンゴメリー群 2020年3月20日 出典:ペンシルバニア州警備隊(U.S. Air National GuardPhoto By: Senior Airman Wilfredo Acosta)


 


【訂正】2020年5月10日


本記事(初掲載日2020年5月9日)の本文中、「重傷者」とあったのは「重症者」の間違いでした。本文では既に訂正してあります。


誤:「市中感染率」については前回の記事に書いたが、現時点で正確な数字はない。約6%という数字が一人歩きしているが、根拠があるわけでもない。今現在、10%感染しているなら確かに致死率は下がるかも知れないが、日本はもともと重傷者の治療にフォーカスしているわけだから、「戦略を切り替える」必要はないことになる。


PCR検査に医療リソースをより多く割くと、何故重傷者治療が手厚くなるのか、説明してもらいたい。しかし、番組では誰もそれを指摘しなかったようだ。


正:「市中感染率」については前回の記事に書いたが、現時点で正確な数字はない。約6%という数字が一人歩きしているが、根拠があるわけでもない。今現在、10%感染しているなら確かに致死率は下がるかも知れないが、日本はもともと重症者の治療にフォーカスしているわけだからら、「戦略を切り替える」必要はないことになる。


PCR検査に医療リソースをより多く割くと、何故重症者治療が手厚くなるのか、説明してもらいたい。しかし、番組では誰もそれを指摘しなかったようだ。


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