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フランスで川崎病に似た症状

Japan In-depth / 2020年5月18日 14時41分

こういった川崎病のような症状は、コロナウイルスによる感染と関連があるとみられていますが、まだ確定はされていません。川崎病自体は5歳未満が多いとされている中、今回の症状は5歳以上の年齢にも多くみられることなど違う点も見られます。具体的に、年齢による症状が現れた患者の割合は、2020年5月12日のデータによれば、1歳から4歳は6%。5歳から9歳が33%、10歳から14歳は28%、15歳以上は7%でした。同じく、川崎病では男児の方が多く発病すると言われていますが、現時点までに発病した患者の54%は女児であり、ここにも違いが見られます。


また、患者の半分が、アフリカ、北アフリカ、西インド諸島出身であったため、川崎病同様に遺伝子によるものではないかともいわれています。しかしながら人種の偏りは、患者の半分以上の住居が、フランスで特に大きく被害を受けた地域である移民出身者が多いイルドフランスであることも踏まえると、今のところ断定はできません。まだまだ、解明されてないことが多い病気でもあるのです。


しかしながら、子供が亡くなった後の会見で、マルセイユの小児科緊急病棟の責任者ファブリス・ミッシェル教授はこう説明します。「それでも保護者達は慌てる必要はありません。この症状が出た子供は少数であり、亡くなったのは一人だけ。しかも治療を受けた大半の患者はかなり良好です。」


例え、症状がでても良好に回復することがほとんどであり、パニックになるほど心配するほどのことではないとのことです。


■ ウイルスと共に生きていくことを学ぶことが重要


現在、フランスでは徐々に子供たちが学校に戻っています。そして先だって1週間を過ごした児童たちもまったく問題なく学校生活を過ごすことができました。感染する不安におびえるよりも事実を見据え、これからウイルスと隣り合わせで生きていることを学ぶためにも、子供たちは集団生活に戻ることが大切なのです。それが子供のことを一番に考えた、フランスの小児科学会の結論なのです。


 


<参考記事>


https://www.lequotidiendumedecin.fr/actus-medicales/sante-publique/covid-19-20-presidents-de-societes-savantes-de-pediatrie-reclament-le-retour-des-enfants-lecole


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