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90式戦車の有効活用考えよ

Japan In-depth / 2020年6月10日 12時33分

車体前部、側面、上部には増加装甲を採用してNATO規格のレベル5の防御力を獲得している。同様に車体底部にもV字型の増加装甲を採用し、乗員席もフローティングシートを採用して、耐地雷・IED生存性を高めている。乗員は2名+下車歩兵7名であり、ルーフには歩兵用のハッチが4箇所設けられている。12.7ミリ機銃あるはRWS(リモート・ウェポン・ステーション)、更には中口径機関砲の砲塔も搭載が可能だ。


BMP-TはT-72の車体をT-90に準じて改装したものに、2A42 30mm連装機関砲、9M120 アターカ対戦車ミサイルの連装発射機4基、30mm自動擲弾発射機などが搭載された新型の砲塔を有している。戦車に随伴し、敵歩兵による対戦車攻撃から戦車を援護する。歩兵戦闘車よりも高い攻撃力、生存力を有している。


このような戦車の転用は74式戦車にも有効だろう。戦車の外郭は頑丈なので充分に使用に耐えるはずだ。事実南アフリカでは50年代に調達されたセンチュリオン戦車に近代化を重ねてオリファント戦車として現在も使用しているぐらいだ。


90式を重APCにするならば砲塔を取りさり、兵員の居住性のために車高を上げ、装甲を強化しても40~45トン程度には収まるだろう。そうであればエンジンは10式戦車のもの気筒を減らして800馬力程度にしたものを採用すればいいだろう。ファミリー化すれば維持整備コストをさげることができる。あるいは外国製のエンジンを採用する。国産よりも量産されていて調達及び維持費が安い。


これを通常の横置きではなく、縦にレイアウトすれば、後方左右どちらかに昇降用のハッチと兵員室からの連絡通路を作るスペースができる。こうすれば乗員2~3名+下車歩兵8名程度は収容できるだろう。あるいは装備庁が開発しているハイブリッド駆動が実用レベルに達しているならばそれを搭載することも検討すべきだろう。ハイブリッドでは大きなエンジンが必要ないし、レイアウトの自由度も増す。


装甲には対戦車弾用のマット装甲や格子装甲も採用して全周的に強化、車体下部も耐地雷装甲にする。履帯は40トンクラスならばゴム履帯が利用可能で、これを採用すれば1トン軽量化できる。武装は12.7ミリのRWS程度で充分だろう。必要ならば武装は20ミリ機関砲などでもいい。あとエアコンと補助動力装置は必要だ。補助動力装置はエンジンを切った状態でも電子機器を動かすために必要だ。また武装よりも索敵・監視用のUAVなどの運用能力を付加すべきだ。


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