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「日本初の女性首相」当分無理?(下)ポスト・コロナの「勝ち組」メルケル首相その3

Japan In-depth / 2020年6月29日 23時0分

というヤジを飛ばしたことであった。他にも、選挙ポスターに


「日本人でよかった」


と大書し、これは人種差別発言に当たるのではないか、と批判されたこともある。


ネトウヨ、もとい、右派の人たちの多くについても言えることだが、日本人であることを誇りに思えと主張するのであれば、まずは美しい日本語をもう少し大切にしていただきたいものだ。


未だ閣僚経験はないが、自民党女性局長を務める元女優・歌手の三原じゅん子参議院議員も、安倍首相の「親衛隊」と呼ばれている。彼女に至っては「八紘一宇」という戦時中のスローガンを、


「日本人が代々大切にしてきた精神」


であると国会で言い放ち、さらには「神武天皇実在論」を開陳して、識者を唖然とさせたことがある。



▲写真 三原じゅん子参議院議員 出典:三原じゅん子Twitter@miharajunco


「3年B組」時代に、夜遊びにうつつを抜かしていたから、こんな大人になったのだ……というのは、まあ冗談ではあるけれど、ここまでひどいと、まともに批判する気にもなれない。


このように、定見と言ったものが見えてこないばかりか、右翼的と言うも愚かな、無内容な国粋主義的発言を繰り返すから、多くの有権者も、こんなのが総理になったら、たまったものではないと考えるのだろう。


もちろん最大の責めを負うべきは、


「知名度と容姿が集票力に直結する」


などという安直な判断に基づいて、女子アナや女優、マスコミ受けしそうな女性弁護士などを、選挙に引っ張り出してきた政党上層部であり、そうした思惑に乗せられて安易な投票行動をしてきた有権者である。


これこそが本当の意味での女性蔑視であり、わが国で女性首相が誕生することを阻んでいる真の障壁であると、私は考える。


こうした問題に気付かなかったり、気づかないふりをしたり、中にはむしろそれを利用して、うまく立ち回ろうとする人が、本当に残念なことながら、知名度の高い女性政治家の中で多数派を占めているように思えてならない。


上昇志向・権力志向は、それ自体としては必ずしも悪いことではないのだろうが、それだけを原動力として「初の女性首相」を目指されたのでは、国民はいい迷惑である。


トップ写真:小池都知事 出典:東京都知事 小池百合子の活動レポートFacebook


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