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ソウル前市長の死に繋がった?告訴情報漏洩の謎

Japan In-depth / 2020年7月23日 13時41分

ソウル前市長の死に繋がった?告訴情報漏洩の謎


朴斗鎮(コリア国際研究所所長)


【まとめ】


・ソウル前市長セクハラ疑惑、被害者は「威力による性暴力事件」と主張。


・大統領府と警察関係者の告訴情報漏洩に批判が集まっている。


・市街化調整区域解除をめぐり朴前市長と文在寅大統領に確執?


 


朴元淳(パク・ウォンスン)前市長葬儀直後の7月13日午後、朴前市長からセクハラ被害を受けた元女性秘書Aさんの代理人であるキム・ジェリョン弁護士が、性暴力に反対する市民団体とともに記者会見を開き、朴前市長への告訴内容を公開した。


 


韓国一のフェミニストで、性犯罪撲滅や慰安婦問題で反日の先頭に立ち、女性層から圧倒的支持を受けていた故朴前市長に対する告訴内容は衝撃的なものだった。


 


ソウル市秘書室に勤務していた元秘書のAさんは、市長執務室内の寝室で、身体接触を受けるなど、さまざまなセクハラ行為を受け、部署を異動した最近に至るまで4年間にわたり、朴前市長から繰り返し淫乱メッセージや写真を送りつけられたというものだった。市庁内部に助けを求めたが、ソウル市の幹部たちは、「そのような方でない」として、見て見ぬ振りをしたり、あえて無視したりして黙殺したという。Aさんの弁護人は、典型的な「威力による性暴力事件」だと主張した。


 


政治問題化した告訴情報漏洩問題


だがこの朴前市長の死につながる告訴情報は事前に漏洩していた。警察と大統領府だけしかわからない情報がなぜ事前に漏洩したのか?として韓国ではいま大問題となっている。


 


「法治主義を正しく行う行動連帯」は7月15日、「告訴事実を流出した大統領府と警察関係者を公務上の秘密漏洩罪、証拠隠滅教唆罪、偽計による公務執行妨害罪で刑事告発する」と大検察庁に告発状を出した。


 


また保守系の弁護士団体である「韓半島人権と統一のための弁護士会」はパク前市長の告訴状を受理したソウル地方警察庁、告訴内容を大統領府に報告した警察庁、告訴当日の夜に警察の報告を受けた大統領府などを「流出者」とみなして、それらを大検察庁に告発した。市民団体と弁護士団体からの告発を受理した韓国大検察庁は、朴前市長関連告発状4件をソウル中央地検に捜査を行うよう指示した。


 


告訴人側は22日午前11時にも2回目の記者会見を開き、朴前市庁の性暴力行為を組織ぐるみで黙認または隠蔽し、朴前市長の葬儀を「市葬」としたソウル市庁、被害者を「被害呼訴人」などとした「共に民主党民主党」党首や国会議員たち、「なぜ4年間も黙っていたのか」などと被害者に非難を浴びせたマスコミ関係者などを2次加害として厳しく糾弾し、それと合わせて告訴情報を漏洩させた当局の行為にたいして法的措置を講じると言明した。


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