コロナで変わるオフィスと働き方
Japan In-depth / 2020年8月25日 16時59分
テレワークで、コミュニケーションが不足するだけならまだしも、悪化する可能性もある。多くの人が感じているように、メールなどによる文字だけのやりとりだと、どうしてもコミュニケーションが無機質なものになりがちだ。メールを発信している側にそんな意図は毛頭なくとも、受信側が、時に文面を冷たく感じたり、嫌な気分になったりすることは、ままあることだ。筆者も文字のやりとりだけだと誤解を生むかもな、と感じたときは敢えて電話するようにしている。
やはり、人間は社会的な生きものであり、直接的なコミュニケーションは不可欠だと実感している。それは職場における信頼関係構築と、チームとしての一体感醸成に繋がるのではないだろうか。
■ オフィスはどう変化していくのか
ではウィズ・コロナの時代、オフィスはどう変化していくのだろうか?
なんといっても「ソーシャル・ディスタンス」が確保されなければならない。従来型の「島型」から「拡散型」レイアウトに変わっていくだろう。
▲写真 拡散型レイアウトのオフィス 出典:株式会社ROOM810
また、アメリカの不動産会社、Cushman & Wakefieldは「6 Feet Office(シックス・フィート・オフィス)」と呼ばれる、ウイルス拡大防止を重視したオフィスを提案している。6フィートは約2メートル。ソーシャルディスタンスを確保するために、デスクレイアウトをジグザグにしたり、空気の流れを一定に保つ為に、オフィス内での一方通行の導入と、入口専用ドア・出口専用ドアの設置を行うとしている。
▲図 6 Feet Office 概念図 出典:Cushman & Wakefield
また、センターオフィス以外に今後はサテライトオフィスなどが増加していくことが予想される。空間をより柔軟に、より実用的に使う事が出来るデザインが求められることになるだろう。
■ オフィスワーカーの本音
しかし、何より重要なのは、オフィスのデザインといったハードより、働く人間のモチベーションだ。
大手デベロッパーの三菱地所株式会社が、東京都内に勤務する一都三県在住の約 15,000 人のオフィスワーカーにアンケートを実施した(2020年6月19日~6月 23日)。それによると、なんと約7割が「業務の50%以上をオフィスで行いたい」と回答したという。また、「ディスカッションはオフィスで行いたい」と回答した人も約7割だった。
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