台湾へのミサイル引き渡しはない
Japan In-depth / 2020年10月27日 13時11分
偵察ポッドの引き渡しもあまり気にしない。重要性は自走式ロケットより高い。ただ、引き渡しても中国の面目は潰れない。所詮は戦闘機につける部品でしかない。
▲写真 自走式ロケット砲HIMARS。キャタピラ式であった従来型のMARSの発射機半分をトラックに載せた武器である。陸上戦用の武器であり別段に攻撃的ではない。建前上、中国は一応反対するが本心ではどうでもよい武器である。 出典:米陸軍写真(撮影:Luke Steward)
だが巡航ミサイルの引き渡しは中国は許さない。それは中国外交の敗北となるからだ。台湾への攻撃武器売却を阻止できなかった。蔡英文政権に政治的勝利を与えた。また台湾独立派に勢いを与えた。そのような失敗とみなされるのだ。
逆に言えば、中国は巡航ミサイルさえ引き渡さなければ妥協する。
また米国側にとっても巡航ミサイル除外は利益を最大化できる選択肢となる。
まず巡航ミサイルを渡さない利益である。それにより中国から政治的、経済的に種々の譲歩を得られる。
また巡航ミサイル以外を売却した利益も得られる。中国に対抗するため台湾に武器を売った形となるからだ。国内向けにはこれも実績となるのである。
(*)米国が望むのはあくまでも現状維持である。中国本土による台湾回収は望まない。そのために努力をする。これは東アジア政策の根幹である。それと同様に台湾独立による東アジアの不安定化も望まない。それにより米中関係が今の外交軍事における対立関係から政治経済を含めた全面的な敵対関係に陥ることは避けたいからだ。これは日本も同じである。
トップ写真:F-18戦闘機に搭載されるSLAM-ERミサイル。左舷中央部に主翼を折りたたんだ形で取り付けられている。なお開発段階の状況である。 出典:米海軍写真/WIKIMEDIAより
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