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検察支配企むチュ長官に検事反旗

Japan In-depth / 2020年11月5日 11時0分

検察支配企むチュ長官に検事反旗




朴斗鎮(コリア国際研究所所長)





【まとめ】





・文政権が疑惑の指揮権発動で最後の抵抗勢力「検察」支配推進。





・人事で報復示唆する法務部長官に検事300人が反旗。





・検察総長は将来の大統領候補。日韓関係を展望する上でも注目。









2017年に誕生した文在寅政権は、積弊清算の名のもとで、国会、裁判所、軍をほぼ手中に収めた。いまその権力を総動員して、最後の抵抗勢力である検察の支配に進んでいる。それは文在寅政権にまつわるすべての不正疑惑を隠蔽しなければ、左派従北長期政権を確立できないと考えているからだ。





またもやユン検察総長を狙ったチュ長官の指揮権発動





そうした中で、10月19日、韓国の秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が、1兆6000億ウォン(約1460億円)を食いつぶしたライムファンド詐欺事件捜査に絡んで、3回目の指揮権を発動した。民主化後の韓国で、捜査指揮権が発動されたのは、わずか4回だが、そのうちの3回はチュ・ミエ法務部長官が発動したものである。





その狙いは、尹錫悦(ユン・ソンヨル)検察総長を捜査から排除するだけでなく、彼を事件に巻き込み検察庁から排除することにある。そのために、ユン検察総長の義母にまつわる関連疑惑と、ユン総長の側近だったユン・テジン検事長の兄であるユン・ウジン元龍山(ヨンサン)税務署長関連疑惑を蒸し返して追及しようとしている。10月29日にはユン署長の自宅が家宅捜査された。10年の時効まで残すところ約4か月だった。





▲写真 尹錫悦(ユン・ソンヨル)検事総長 出典:韓国検察庁



この件は、ユン検察総長任命のための国会人事聴聞会で、野党から追及を受けたとき「いかなる問題もない」と、与党がすでに嫌疑なしとお墨付きを与えた問題なのだが、いまそれを蒸し返して攻撃の材料にしているのだ。





ユン・ソンヨル検察総長は、指揮権を発動された直後の10月22日、国会法制司法委員会で大検察庁の国政監査に出席し、「検察総長は法務部長官の部下ではない」とした上で、指揮権発動に対しては「法務部長官が具体的な事件で総長を指揮するならば受け入れることもできるが、『検察総長は外れろ』というのは検察庁法に反する」と反撃した。ユン総長の指摘通り、これまでの法務部長官は、検察の捜査独立を保障した検察庁法を尊重していたために、むやみに指揮権は発動しなかった。





こうしたことから、文在寅政権がチュ・ミエ長官を突撃隊長として進めている「検察改革」が、人権の尊重、法のもとでの公平と平等、司法独立という、自由民主主義発展を目指すものではなく、「検察を自分たちの召使いにする陰謀」との声が高まっている。





▲写真 文在寅大統領(2020年11月3日) 出典:The Office of President Moon Jae-in



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