混迷するアメリカ大統領選挙
Japan In-depth / 2020年12月12日 0時22分
澁谷司(アジア太平洋交流学会会長)
「澁谷司の東アジアリサーチ」
【まとめ】
・米一部メディアによる「選挙不正疑惑」報道。
・ジョージア州ではバイデン候補の勝利3度目。各州で訴訟が続く。
・米民主党は一連の報道に対し、反論や否定をしたらどうか。
今年(2020年)12月7日現在、米大統領選挙は思わぬ方向へと進んでいる。本来ならば、同月8日、各州で勝者(トランプ大統領かバイデン前副大統領)が決まるはずである。そして、同14日には各州の選挙人が、原則、両者のいずれかに投票し、年明け、正式に勝者が決定する。
ところが、今回の大統領選挙は、いつもとは違う。そのため、現時点では、どのような結末を迎えるのか予断を許さない。
まず、最初に、『ニュースマックス(Newsmax)』「シドニー・パウエルからニュースマックスTVへ:トランプが選挙結果を覆す時間は十分ある」(2020年12月4日付)という記事を紹介しよう。
パウエル弁護士は、ニュースマックスTVに出演した際、「不正選挙事件が起きた場合、(各州が勝者を決定する)12月8日の期限は適用されない」と指摘した。そして、「私たちには少なくとも12月14日までの期限がある」と語った。
他方、『グローバル・ウェイブ・ニュース(Global Wave News)』(11月28日付)では、パウエル弁護士に関して「シドニー・パウエルの訴訟で透かしの投票用紙が確認された!」という記事が興味深い。
選挙後、まもなくトランプ大統領は、米民主党が不正を行うのを見越して、予め投票用紙に細工をしたという噂が流れた。不正投票をあぶり出すためである。この度、パウエル弁護士が裁判所にそれを証拠として提出したという。
さて、今度の選挙では、(不正操作が疑われている)ドミニオンやスマートマティックの他、驚くべき事件が発覚している。
第1に、『大紀元』(12月4日付)の「ジョージア州集計所の監視カメラ 選挙監視員を帰宅させ開票続行 スーツケースから大量の隠し票」という記事が面白い。
「トランプ大統領の弁護団は3日、ジョージア州議会の公聴会で、集計所の監視カメラの映像を提示した。映像には、投票日の夜に監視員を開票所から帰した後、開票作業が続行され、大量の票が入った複数のスーツケースがテーブルの下から引き出される様子が映っている」。
もしかして、YouTubeでご覧になった方が多いのではないだろうか。ジョージア州議会では、これが決定的な証拠となり、いったんバイデン候補の勝利が取り消された。しかし7日には、バイデン氏3回目の勝利が発表された。
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