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トランプ信者もYouTubeも冷静に ネット規制の危機 最終回

Japan In-depth / 2020年12月24日 23時42分

 最後の、そして最大の理由は、いくら私でも、すべてのネットユーザーが前述の管理人と同じ知的レベルにあるなどと、失敬なことは考えないからである。





先般、やはり本誌でも取り上げられた、元女子プレスラーの木村花さんが自殺した件にからみ、SNSで彼女を執拗に中傷していた男が、侮辱罪で書類送検された。この報に接したライター兼ブロガーという女性が





「顔写真とか特定して欲しい」





などと発信した。彼女自身、過去に誹謗中傷を受けていたのだとか。





ネットでは、特定すべきだ、という声もたしかに上がったが、ネットリンチを煽るべきではないとして、たしなめる声がたくさん発信されている。なによりも花さんの母上が、刑事事件になったことで抑止力になることを願う、としながらも、





「憎悪の連鎖は花も望まない」(TBSニュースサイトなどによる)





とコメントしたことに心を打たれ、同時に心強く思った。ちなみにこの男性からは、母上のもとに謝罪メールがすでに送られたそうである。自分には生きている価値がない、と書かれていたそうで、母上も男性の身を案じていた。





誹謗中傷はもとより事実に反する情報を発信するのは、もちろん許されないことだが、見ない自由もある。デマを規制するという大義名分のもと、恣意的に動画を削除できるようにするということでは、それこそ「不正選挙を暴くための戒厳令」と同じ発想ではないかと、私は考える。





まずはネットに、BPO(放送倫理・番組向上機構)のような第三者機関を立ち上げてはどうか。その組織が苦情や削除要請の窓口になればよい。余計な手間やコストがかかる、と言われるかも知れないが、ことは





「表現の自由と社会のルールとの折り合いをどこでつけるべきか」





という問題なのだ。 





慎重な上にも慎重な対応が求められる。





(このシリーズ完。その1,その2)





トップ写真:YouYubeイメージ 出典:YouTubeイメージ:flickr; Esther Vargas




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