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仏で「近親相姦」告発本出版

Japan In-depth / 2021年1月25日 20時49分

仏で「近親相姦」告発本出版




Ulala(ライター・ブロガー)





「フランスUlala の視点」





【まとめ】





・仏で、著名人の過去の近親相姦を告発する本が出版された。





・マクロン大統領夫妻らが「勇気ある告発」と発言。





・未成年者に対する性被害を防ぐ法整備の声高まる。









現在フランスでは、未成年者に対する性的犯罪を法制化する声が高まっている。





きっかけは1月7日に出版された『La Familia Grande』という本だ。そこには著名なテレビ解説者である義父によって行われた弟への性的暴行が告発されている。本が出版されるやいなや、ハッシュタグ#MeetooIncesteと共に近親相姦(そうかん)の被害を訴えるツイートが続々と投稿された。





■ 勇気ある告発





『La familia Grande』は、元外相のベルナール・クシュネル氏の娘であるカミーユ・クシュネル氏が、7日に出版した自伝だ。そこには著者の双子の弟が、母親の再婚相手の著名なテレビ解説者である義父オリビエ・デュハメル氏により、13〜15歳の期間、性的暴行を受けていた事実が告発されている。





カミーユ・クシュネル氏は14歳の時に、すでに弟からその事実を聞かされていた。しかし、思春期真っただ中であったその時は、複雑な感情と思考が混ざり合うだけで何もできなかった。行為そのものについての知識もなかった。だが、心の中には最悪なことが起こっているという認識はあった。だとしても、友達の輪を壊せない年代であるため幸福な毎日を装うことも大切なことだったのだ。





弟は成人し、ようやく母親にその事実を伝えたが、それにもかかわらず母親は義父と一緒に住むことをやめなかったという。反対に平穏を乱した自分の息子を恨んだ。養父との近親相関の事実は、現状を維持したい母親を傷つけることになる。そんな状況の中で葛藤もしてきたが、しかしようやく告白する決心をしたのだ。それはすでに事が起こってから30年もの年月が流れた後だった。





この告発が公にでると、ツイッターでは共鳴する声であふれた。元男女平等担当副大臣であるマルレーヌ・シアパ氏も、すぐさま賛同を示したのだ。シアパ氏は、このように未成年時に起こった犯罪はその心の痛みや家族との関係の影響で、長い間告発できないケースが以前から問題になっていたことを受け、未成年に対する性犯罪の時効を20年から30年に変えることに尽力を尽くした人物でもある。2018年に制定されたその法律は、シアパ法とも呼ばれている。





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