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トランプ弾劾裁判2月頭開始

Japan In-depth / 2021年1月26日 15時13分

昔は「ファイブドラゴンズ」、すなわち、国土資源部国家海洋局海監総隊(海監)、公安部辺防管理局公安辺防海警総隊(海警)、交通運輸部海事局(海巡)、農業部漁業局(漁政)、海関総署緝私局(海関)、が海上法執行を別々に担当していたが、これらが2013年に統合され、2018年には一括して武装警察部隊に編入されたようだ。





日本の海上保安庁とは異なり、「中国海警局」の実態は、人民解放軍の一部である武装警察の隷下にある海警総隊が行う海上法執行活動だ。当然、その活動は中国共産党中央と中央軍事委員会の集中統一指導を受ける。日本では海警局の船舶を「公船」と呼ぶが、その実態は海軍に「限りなく近い」ものになりつつある。





今回の法制定の目的につき日本の専門家は「係争がある国々の行動を抑止しようという意図がある」「海洋権益を拡大しようと一歩一歩、行動していて今回の法律の制定もその一環」だと説明している。筆者に異論はない。しかし、中国は今回の法制定で、初めて「武器使用」や「建造物取り壊し」が可能になった訳では決してない。





従来から「公船」は武装しており、その気になれば「建造物破壊」だって十分可能な能力を持っている。されば、法制定の目的は「新たな抑止力の強化」というより、海警局「公船」の指揮命令系統、交戦規程(rules of engagement)、特に実力行使の条件を明確にすることにより、不測の事態の回避を狙ったのではないかと筆者は見る。





バイデン政権の対中強硬姿勢は変わらない。されば、東シナ海や南シナ海での海上保安庁や米海軍との衝突発生の可能性も十分あるだろう。されば中国は、海警局の指揮命令系統の混乱や、前線の司令官個人による判断ミスや誤算を最小限に抑え、外国との不必要な誤算に基づく衝突を回避しようと考えているのかもしれない。





それ自体は結構なことだろうが、逆に言えば、中国が本気で東シナ海や南シナ海での海洋覇権確立を目指し、これまで以上に活動を強化しようとする証左と見ることも可能だ。そうであれば、日米側もこの種のrules of engagementをより明確化し、中国を抑止しつつ、不必要な誤算に基づく衝突を避ける努力が求められるだろう。





〇アジア





中国軍戦闘機が台湾の防空識別圏(ADIZ)に侵入したのに対し、米国務省は「台湾が十分な自衛能力を維持するよう支援していく」との声明を公表した。トランプ政権は台湾問題で政権末期に相当踏み込んでいたが、バイデン政権は前政権の方針を変えないらしい。今回は中国の「テスト」にバイデン政権が合格した、ということかな?





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