加速する「新しい働き方」
Japan In-depth / 2021年2月15日 11時0分
⑤活動量(運動量)の増加に効果がある(歩数が参加前と比べて2倍程度増加)
生産性向上と同時に心身の健康増進が図れるとは、いいことづくめだが、ではすぐに「ワーケーション」を取り入れよう、とはなかなかならないだろう。
こうしたコロナ禍の「働き方の意識の変化」に対応するために、オフィスはどう変化していくべきなのだろうか?
■ オフィスの進化
テレワークに難点があるとすれば、社員同士のコミュニケーション不足や人間関係の希薄化だろう。おなじ空間にいればすぐに確認できることも、いちいちメールやチャットなどで確認するのは結構な手間だ。それに口頭でないとうまく伝わらないもどかしさもある。
また、職場でブレインストーミングをしているうちに面白いアイデアが出たりするものだが、テレワークだと、いちいちオンラインミーティングを設定しなければならない。
結局、今後はテレワークとオフィスワークのハイブリッド型が主流となっていくと思われる。
まずは三密回避の為のテクノロジーのオフィスへの実装はマストだ。最近のスマートビルは、顔認証入館システムやセンサーによる混雑情報提供システムなどのテクノロジーにより、非接触化、三密回避を実現している。(参考記事:「スマートシティ竹芝で始動」)
こうした働く環境の安心・安全の確保を大前提として、社員同士が活発にコミュニケーションを取ることができる環境づくりが求めらるだろう。
筆者が考えるこれからのオフィスのキーワードは、「リラクゼーション」と「コンセントレーション(集中)」、それに「インタラクション(相互作用)」だ。
「リラクゼーション」は文字通り、リラックスできる環境をオフィス内に設けることだ。緊張をほぐすコーナーに、グリーン(植物)やアロマなどをプラスすれば効果的だろう。また、ちょっと外の空気を吸いに表に出れるような構造があればオフィスで働く人のリフレッシュになる。
筆者が取材したスマートビル「東京ポートシティ竹芝」(東京都港区)は2階から6階のテラス部分に、緑に囲まれた憩いの空間「スキップテラス」を整備している。公園のようなこのスペースを歩き、陽の光を浴びながら自然に触れ、思い切り深呼吸したらずいぶんと気分転換になりそうだ。竹芝地区からは海を臨むこともできる。
▲写真 「東京ポートシティ竹芝」スキップテラス 出典:東急不動産株式会社
「コンセントレーション」は業務効率化に欠かせない概念だ。従来のオフィスでは電話の応対や、他の人からの頻繁な声かけなどで、集中力が途切れがちだった。1人こもって仕事ができる「集中ブース」や、休息をとる「仮眠室」などが効果的だろう。従業員が能動的に仕事の質を高める環境が重要になってくる。
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