米政権、イランとの対話模索?
Japan In-depth / 2021年3月2日 18時0分
もう一つ、筆者が驚いた事件がある。2月23日の米国防総省記者会見で何と同省報道官が、「尖閣の主権は日本にある」と明言したのだ。具体的には、「我々が国際社会とともに尖閣の主権について日本を支持していることは明らかである」と述べた。
(obviously we hold with the international community about the Senkakus and the sovereignty of the Senkakus and we support Japan obviously in that sovereignty )
これには中国側が猛反発した筈だ。これまで米国は尖閣が日本の施政権下にあるとは述べていたが、尖閣に対する「主権が日本にある」とは決して言わなかった。今の国防総省報道官はジョン・カービー退役海軍少将だが、彼は海軍の広報専門家で、その後民主党政権下でも国務省、国防総省の報道官を務めたベテラン報道官だ。
▲写真 ジョン・カービー国防総省報道官(2015年1月9日) 出典:Mark Wilson/Getty Images
トランプ政権時代はCNNでコメンテーターまでやっていたが、それにしてはお粗末な発言である。「施政権」と「主権」の違いぐらい理解しろよと言いたいところだが、逆に言えば、今の国防総省では尖閣は「限りなく日本の主権下にある」という認識なのだろう。ポロっと本音が出たと考えれば、当たらずとも遠からずではなかろうか。
このカービーさん、26日の記者会見では「尖閣諸島の主権に関する米国の政策に変更はない(すなわち、否定も肯定もしない曖昧戦略は変わらない)」という、実にみっともない訂正発言を行っている。関連部分を全文以下にご紹介しよう。アメリカ式の「訂正謝罪」記者会見の典型例だと思って、じっくりお読みいただきたい。
And finally, I need to correct something that I said during the Tuesday press gaggle. There is no change to U.S. policy regarding the sovereignty of the Senkaku Islands. As President Biden underscored in his call with Prime Minister Suga, Secretary Blinken reaffirmed in his call with Foreign Minister Motegi, and Secretary Austin further reaffirmed in his call with Defense Minister Kishi, the United States is unwavering in its commitment to the defense of Japan under Article 5 of our security treaty, which includes the Senkaku Islands. The United States opposes any unilateral action that seeks to change the status quo. For further discussion on U.S. policy, I would of course refer you to our colleagues at the State Department but I do regret my error the other day. That was on me and I apologize for any confusion that that caused.
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