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NYでコロナワクチンを接種

Japan In-depth / 2021年3月24日 11時0分

どこで接種を受ける場合でも予約が必要だが、これらの場所で当日になって接種の予約がキャンセルされてしまったり、本人が現れなかったりで、準備されていたワクチンを廃棄せざるを得なくなった場合、薬局の外に「ワクチンあります」の看板がだされ、優先接種資格に関係なく飛び込みで接種を受けられる場所もある。





また、これらの余ってしまったワクチンが近所の接種場所で出た場合、通知してくれたり、キャンセルが出た接種の予約枠を知らせてくれるインターネット・サイトもある。





私はニューヨーク州が運営する「ジャービッツ・コンベンション・センター」という巨大な見本市の会場に設けられた接種会場で接種を受けることができた。幕張メッセとほぼ同じ規模の会場だ。









▲写真 筆者がワクチン接種を受けたニューヨーク州運営の会場「ジャービッツ・センター」(撮影:著者)





会場は広大だ。





一歩足を踏み入れたとたん、妙な気持ちの高まりがあった。





これは何だ?





どこかで以前、似たような風景を見た気がした。





巨大な会場に入ると、接種に訪れた人が私の前に50人ほど、受付デスクに向かって行列を作って並んでいた。目を引くのが、迷彩服姿の多くの州兵(ナショナル・ガード)だ。





ここでは、自衛隊の災害支援部隊に相当する役目の州兵が、人の案内や、医療行為と関係ない事務作業などの業務をすべて担っておるように見えた。巨大な会場の規模に比べて、私の前に人が少ないのは予約時間が15分単位で区切られており、1時間以上以上前に会場に来ないよう(予約時のサイトの記述では30分以上前)、通知されているからだと思う。









▲写真 会場で受付業務に当たる州兵(会場の外から撮影。筆者)









▲写真 接種を受けに会場に入っていく人々(撮影:著者)





広い会場を黙々と進む。100近くの数の接種用ブースが用意されていたように思う。会場内は撮影禁止だ。





働く人の数が多い。アメリカではめずらしく、無駄口を叩いている人もおらず、静かだ。列に並んで接種の順番を待つうち、この風景が何であったか思い当たった。





昨年の大統領選挙の時の、投票所の行列がこれであった。空前の投票率と言われた選挙の投票所で、自らの一票に未来を託して人々が並んでいた風景と重なった。





とたんに、この1年にあったことが思い出された。





自分自身も、家族の生活も、かつて経験したことがないくらい大変だったが、多くの人がこの会場で接種を受けている姿を見て、自然と、この病に倒れ、亡くなった多くの人たちが頭に浮かんだ。





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