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バイデン氏、演説で国境危機触れず

Japan In-depth / 2021年5月2日 19時0分

3月末にはニューメキシコ州の国境で密入国斡旋業者が壁のメキシコ側からアメリカ領内への5歳と3歳の少女を落とす瞬間の録画が公表され衝撃波を広げた。少女たちはエクアドル出身の姉妹だった。





テキサス州ドナ市の難民収容所では定員250人に対し4千人の子供が収容され、そのうちの約10%がコロナウイルス感染者という悲惨な状況も判明した。こうした動きは子供たちのアメリカ滞在が認められれば、後からその家族全体が移住できるという期待からだという。





バイデン大統領もこの状態を重視して3月24日にはハリス副大統領を国境難民殺到問題への対処の最高責任者に任命した。だがその後の1ヵ月、ハリス副大統領もバイデン大統領も国境地帯の現地視察を一切、実行していない。その結果、共和党だけでなく一般からも批判されるようになった。4月末の世論調査ではバイデン政権の移民政策への不支持は52%と、コロナ対策、経済対策など主要政策の中では最も不人気だった。









▲写真 テキサス州とメキシコ国境を流れるリオ・グランデ川を視察するテッド・クルーズ上院議員(左から4人目カーキ色のシャツにサングラス)ら国境調査団(2021年3月26日) 出典:Joe Raedle/Getty Images





一方、共和党側ではテッド・クルーズ上院議員らが国境調査団を組織して、テキサス州の国境や難民収容所の現地視察を重ねてきた。その結果、バイデン大統領に対していまの国境の違法入国者殺到の状況を「国家危機」と認めることを求めた。





同大統領は4月17日、地元のデラウェア州のゴルフ場での記者団との簡単な質疑応答で、いまの国境地帯の状況を「危機」と呼んだ。だが同19日にはサキ大統領報道官は「この言葉は大統領の真の意図ではない」と述べ、事実上の発言撤回をした。その結果、共和党側からは「この政権では大統領よりも報道官の言葉が権限を持つのだ」(マコネル上院院内総務)と皮肉られた。





この国境の違法入国者の大波の侵入はいまのアメリカにとって国家レベルの危機なのである。





トップ写真:米国入国を目指すホンジュラスからの移民のキャラバン(2021年1月16日 グアテマラ) 出典:Josue Decavele/Getty Images




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