仏「デートDV」への関心高まる
Japan In-depth / 2021年5月3日 19時0分
Ulala(著述家)
「フランスUlalaの視点」
【まとめ】
・仏である未成年女性の「デートDV」の告発が波紋を呼んでいる。
・未成年カップル間の暴力について、仏社会では理解が進んでいない。
・親は、相談窓口に早めに相談することが重要だ、子供に伝えてほしい。
フランスでは2018年に性的暴力の被害者のためのサイト「止めよう暴力」が開設され、24時間体制で暴力を受けた人からの訴えや相談を受け付けている。こちらのサイトでは、家庭内暴力(DV・ドメスティック・バイオレンス)、セクハラ、レイプなどに関する相談を受け付けており、現在は相談件数も増加し、前年度同期のほぼ2倍となった。2021年に入ってからの3か月間で2696件の相談を受け、1868人の犠牲者を救っている。
しかしながら、こういった性的暴力の中でセクハラやレイプは未成年にも被害者がいることは知られているが、DVに関しては家庭を持った成人の男女間で発生するものと思われがちだ。だが、実はそうではない。相談者の中には未成年もいる。未成年の恋人同士の間でもDVは発生するのだ。しかし、訴えても警察が真剣に取り合ってくれないこともあるほど、フランスでは最近まであまり知られてこなかった。
そんな中、一人の女性の告白が注目を浴びている。15歳~18歳までの3年間、当時交際していた男性からDVを受けていたというのだ。
この告白が紹介された20minutsの記事「“DVは私たちの年代でも起こる”未成年の犠牲者、キャプシーヌが語る」には、500件近いコメントが書き込まれており、あまり知られていない事実に大きな関心を引いていることがわかる。しかしながら、中には「DVというのは、結婚などで関係を結んで一緒に暮らしているパートナーから受ける家庭内暴力のことを言うんだろ?それは違うのでは?」というようなコメントもやはりまだまだ見受けられた。
日本では、未成年間のDVについてはフランスよりは知られている方だ。結婚前の恋人間の暴力を「デートDV」という名称を作り区別し、各自治体では多様なパンフレットも配布され注意が呼びかけられているのだ。だが、フランスでは、現在まであまり知られてきていなかったためか用語が区別されていることもない。そのような状況であるがため、キャプシーヌの告白はほんとうにある種の衝撃を与えた。
■ 恋人、交際相手による心とからだへの暴力「デートDV」
この記事に関連するニュース
-
待ち伏せていた元カレに首を絞められ…新宿タワマン刺殺事件だけではない「ストーカー化する人」の危険な特徴
プレジデントオンライン / 2024年6月15日 9時15分
-
男女のプレイ、進行に合わせて“同意と確認”が必要に? 新設された「不同意性交等罪」の要点を再チェック
日刊SPA! / 2024年5月31日 15時50分
-
「幼少期の悲惨な境遇」は減刑の理由にはならない…パパ活詐欺に「懲役9年」という冷徹な判決が下った理由
プレジデントオンライン / 2024年5月31日 10時15分
-
NPOと東大教授が開発! 会話が苦手な人でも使える、気になる人と距離が縮まるカードゲーム「サチヨと恋バナ」リリース
PR TIMES / 2024年5月28日 15時30分
-
米大スター、元恋人への暴行をついに謝罪 。映像公開され「言い訳はしない」
女子SPA! / 2024年5月28日 8時44分
ランキング
-
1《「ほぼ裸」ポスターや立候補しない女性格闘家も》都知事選の選挙ポスター問題 「おそろしい時代」「恥ずかしい」と嘆く大人に「あたおか」と笑う小学生たち
NEWSポストセブン / 2024年6月23日 16時15分
-
2「無法地帯の都知事選」"悪用する者"多発の必然 今回の選挙で"制度の穴"が浮き彫りになった
東洋経済オンライン / 2024年6月24日 9時0分
-
3唐揚げ店の閉店ラッシュは「当然の結果」。飲食大手の参入が”悪手”だった理由
日刊SPA! / 2024年6月24日 8時52分
-
4「NHK党」選挙ポスター19枚破かれる 新宿・歌舞伎町
日テレNEWS NNN / 2024年6月24日 5時41分
-
5大節約時代に「コンビニに行けない」若者も…“12兆円規模”コンビニ業界が迎える難局
日刊SPA! / 2024年6月23日 8時52分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください