語り継ぐことの大切さ~9.11 20周年に思う~
Japan In-depth / 2021年9月14日 17時10分
2001年9月11日。
その日を境に、ニューヨークでのプロスポーツの試合は途絶えた。前代未聞の事態に市民生活は制限され、人々の心は大きく傷ついた。
それでも、テロに屈せず、市民生活の日常を取り戻すための動きは加速し、テロから10日後の2001年9月21日、ニューヨーク・シェイ・スタジアム(当時)で大リーグの試合は再開された。NYのプロスポーツでは最初のイベントの再開であった。
42,000人以上の観衆の中、4回裏、当時所属していた新庄剛志選手の犠牲フライで1-1の同点としたメッツは、8回に対戦相手のアトランタ・ブレーブスに1点を追加されリードを許してしまうが、続く8回裏にマイク・ピアザ選手の放った2ランホームランで逆転、勝利となり、テロから10日間、明るい話題が何一つなかったNY市民はこの出来事に熱狂した。
▲写真 アトランタブレーブスとの試合前、ニューヨークメッツ ボビーバレンタイン監督とキャッチャーのマイク・ピアッツァ選手 ニューヨークのフラッシングシーアスタジアム(2001年9月21日) 出典:Ezra Shaw/ALLSPORT/Getty Images Sport
20年たった今、この出来事は人々が日常を取り戻すのに大きく寄与したと高く評価され、歴史の一コマ、として語り継がれている。
▲写真 20年近く前のピアザ選手のユニフォームを着て試合観戦する人(2021年9月11日、撮影筆者)
昨日の試合に先立って行われた式典ではテロの現場で多くの犠牲者を出した消防・救急隊はじめ、警察官などがピアザ元選手ら当時の主力選手に先導され登場。始球式には当時のメッツのバレンタイン監督、NYヤンキースの監督だったトーリ氏らも現れ、当時のビデオがスタジアムで再現される中、双方のニューヨークの選手たちは入り乱れ抱擁しあい、「団結」のメッセージの元、20年前を追悼する感傷的なイベントとなった。
▲写真 2021年9月11日に「サブウェイ・シリーズ/メッツVSヤンキース」が行われたシティーフィールド(撮影筆者)。
スタジアムで中年以降であろうと思われる人々に話を聞いてみると、誰もがあの日の熱狂を語りだす。皆が言う「20年なんてあっという間だった」という言葉に、私自身もとても感傷的になった。
▲写真 スタジアムで「決して忘れない」。9/11を記した星条旗を掲げるファン(2021年9月11日、撮影筆者)
漠然と迎えた20年目だったが、20年前には、私自身の20年後を想像することすらできなかった。
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