バイデン外交の回顧と展望 私の取材 その5 軍事面での弱腰
Japan In-depth / 2022年1月3日 11時0分
クアッドという枠組みができ、中国の脅威を受けたり、中国の動きに懸念を感じたりしている諸国が連帯し協力する体制が整いつつあることは、非常に大きなプラスだ。
▲写真 日米豪印4カ国による「クアッド(QUAD)」首脳会合(2021年9月24日 米ホワイトハウス) 出典:Pool/Getty Images
ただ、軍事面での中国への抑止という観点からすると、これにも限界がある。クアッドは軍事組織ではなく、あくまでも外交・安全保障についての対話の場だからだ。
憲法9条の制約がある日本は、普通の国のようには集団的自衛権が十分に行使できない。
一方、インドも非同盟主義の伝統があり、アメリカやオーストラリアと完全な形で軍事的に連携し、中国に対抗することはできないと言われてきた。しかし、今やインドは中国の軍事動向に非常に深刻な懸念を抱いている。実際、2020年には、小規模ながら中印国境紛争が起こり、インド側にかなりの死者が出た。
日本はやはり異端なのである。
(その6につづく。その1、その2、その3、その4。全7回)
**この記事は公益財団法人の国策研究会の月刊機関誌「新国策」2021年12月号に掲載された古森義久氏の同研究会での講演の記録の転載です。
トップ写真:訪米した中国・習近平国家主席(当時、副主席)とバイデン米大 統領(当時、副大統領)2012年2月17日 出典:Tim Rue/Corbis via Getty Images
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