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中国1人当たり年間可処分所得の実態

Japan In-depth / 2022年1月18日 19時0分

以上の数字から、次の事が言えるのではないか。





(1)と(2)と(3)をすべて併せた7.8〜8.4億人は、1日当たり1200円未満の可処分所得しかない。あるいは、(1)と(2)と(3)と(4)をすべて併せた10.4〜11.2億人は、1日当たり1800円未満の可処分所得しかない。中国全人口の13〜14億人でも、平均1日3500円未満の可処分所得だと言えよう。





それにもかかわらず、中国にはスーパーリッチが少なくない。後述するように、高所得層中、ごく一部が同国資産全体のかなりの部分を保有しているのではないだろうか。





例えば、『フォーブス(Forbes)』誌によると、2021年、「世界長者番付・億万長者ランキング」で、50位までに中国勢が10人も占めている。





第13位に、中国最大の飲料会社「農夫山泉」の創業者、鍾睒睒(689億米ドル)。15位に、「テンセント」の馬化騰(658億米ドル)。





21位に、ECプラットフォーム「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」黄峥〔コリン・ホアン〕(553億米ドル)。第26位に、「アリババ」のジャック・マー〔馬雲〕(484億米ドル)。









▲写真 アリババグループ創業者のジャック・マー氏(2017年9月20日、ニューヨーク市で開催されたブルームバーググローバルビジネスフォーラムで講演) 出典:Photo by John Moore/Getty Images





第35位に、物流会社「順豊エクスプレス」(「SF」Express)の王衛(390億米ドル)。第37位に、家電メーカー「美的集団」の何享健(377億米ドル)。39位の「バイトダンス(動画共有サービス「TikTok」を運営)」の張一鳴(356億米ドル)。





44位に、「牧原食品」秦英林とその一族(335億米ドル)。45位に、「NetEase」(網易)の丁磊〔ウィリアム・ディン〕(330億米ドル)。第50位に、不動産「碧桂園集団」の楊惠妍〔同社の創始者、楊国強の次女〕(296億米ドル)。





ちなみに、日本人で50位以内にランクインしたのは、第29位、「ソフトバンクグループ」の孫正義(454億米ドル)、及び、第31位、「ユニクロ」の柳井正とその一族(441億米ドル)の2人だけだった。









▲写真 香港の一角(2016年) 出典:Photo by Frédéric Soltan/Corbis via Getty Images





ところで、「任沢平チーム」は、2021年の中国の所得の現状および国際水準と比較分析した研究論文を発表(任沢平「「任沢平が語る中国の所得分配に関する報告書2021:現状と国際比較」『東東有魚私募網』2021年8月19日付)した。





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