1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

強制収容所生まれ日系ベトナム帰還兵の思い

Japan In-depth / 2022年2月21日 7時0分

▲写真 起業した当時の古本さん 提供:古本さん









▲写真 1980年代後半「成功者」としての古本さんを伝える雑誌 提供:古本さん





そんな中、戦後43年目の1988年になって、戦時中のアメリカ政府による不当な強制収容を政府が正式に謝罪、賠償する法案にレーガン大統領が署名、賠償金2万ドルと、後のクリントン大統領から公式の謝罪書簡を受け取る。





自身の不動産業を通して、同じ不動産業だった頃のドナルド・トランプも知っている、という古本さんは、トランプ大統領に就任してから出された、イスラム教徒へのアメリカ入国禁止の大統領令(大統領令13769号)に、自らの抑留体験を重ね、政府による自分や親の世代が経験した差別や、人の自由や尊厳を認めないようなやり方に怒りを覚えたという。





「自由と平等」を謳うアメリカ憲法、それを象徴するはずのアメリカ国旗が人々の分断の象徴になってしまったことにも心から残念に思うという。





横行する今のアジア人への暴力犯罪にも心を痛めている。





「こういう差別はね、これで3回目なんです。1回目は強制収容、2回目はジャパン・バッシング。そして3回目が今ですかね。人種差別はずっとつづいて来ている。初めてじゃない」









▲写真 クリントン大統領から受け取った謝罪の書簡 提供:古本さん





悲惨な歴史を体験してきた日系人として、アメリカ人として、憲法が保証するこの国の理想の実現を心から願っている、そして、この国の理想の実現のために、今は自らの経験を語る活動や議会での証言などの活動を精力的に行っている。





今現在は奴隷にされたり不当な差別で歴史に翻弄されてきた黒人に、政府による補償を認めさせる活動を熱心に行っている。





強制収容から80年。人種差別が元で起きた、戦時の抑留体験を証言できる高齢者も徐々に減りつつある。





自分自身もベトナム戦争であびた枯葉剤が原因と思われる心臓病で2回の手術、他にも健康問題をかかえながらも古本さんは言う。





「でも私は生きている。今年で77才。だからこそ、今年は重要な80年目なんです。」





(古本さんのインタビューの詳細はビデオをごらんください)





トップ写真:古本武司さん Ⓒ柏原雅弘




この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください