ロシア疑惑は民主党側の捏造
Japan In-depth / 2022年3月4日 19時46分
古森義久(ジャーナリスト・麗澤大学特別教授)
「古森義久の内外透視」
【まとめ】
・「ロシア疑惑」が実は民主党側の捏造だったことがさらに確実になった。
・今年11月の中間選挙、さらには2024年の次期大統領選挙での共和党対民主党の対決構図をも大きく変動させかねない。
・メディアの多くが「ロシア疑惑」を事実であるかのようにして報じたことは厳しく反省されるべきだ。
アメリカでのニュースといえば、このところウクライナ戦争で埋め尽くされている。日本の主要メディアでのアメリカ関連の報道は、ウクライナしかないと思えるほどとなってしまった。
確かにロシアが隣国のウクライナに軍事侵攻して、その主権を覆そうとして、国民を殺傷するという非道な行動はもちろん戦後の世界全体の歴史に特筆される大事件である。この大事件でのアメリカの超大国としての役割は当然ながら重大である。だからウクライナでの出来事へのアメリカ官民の一進一退の動きは、日本にとっても超重大となる。
しかし、とはいっても、アメリカ国内ではウクライナとは直接に関係のない大きな出来事も起きている。ウクライナ戦争の火の手に隠れて、見落とされがちのそうした他の重要な出来事への注意も欠かすことはできないのだ。
こんな注意を向けるべきなのはアメリカ国内での「ロシア疑惑」をめぐる新たな展開である。
ここで登場してくる「ロシア」はいまウクライナ戦争で主役となるロシアとは直接のかかわりはない。だがアメリカの内政にとってはきわめて意味のある動きなのだ。
さてこの新たな動きとは、簡単にいえば、トランプ前政権に向けられた非難の核心だった「ロシア疑惑」が実は民主党側の捏造だったことがさらに確実になったという骨子である。ロシア疑惑とは、「トランプ氏とその選挙陣営が2016年の大統領選挙でロシア政府機関と共謀して、アメリカ有権者の投票を不正に操作した」という疑いだった。
ところがそんな疑惑を生む事実は最初から存在しなかった、というのだ。存在しなかったどころか、現実にはトランプ陣営の政敵の民主党側によって、でっちあげられたデマ工作だったというのだ。少なくともそのでっちあげを裏づける具体的な物証が示されたのである。
日本でも主要なメディアは新聞でもテレビでもトランプ陣営をクロとしての「ロシア疑惑」報道の勢いはものすごかった。当初からこの疑惑に対する疑念はあったのだが、日本メディアは「トランプ氏こそロシアと共謀して不正を働いた」というクロ断定の一本槍だった。
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