ロシア疑惑は民主党側の捏造
Japan In-depth / 2022年3月4日 19時46分
ところがここにきて、この「ロシア疑惑」はトランプ陣営の政敵だったヒラリー・クリントン陣営がそのための「推測と物語」を創作した産物だったということが判明したというのである。
この衝撃的な展開を明らかにしたのは連邦政府の特別検察官ジョン・ダーラム氏の捜査だった。この展開は今年11月の中間選挙、さらには2024年の次期大統領選挙での共和党対民主党の対決構図をも大きく変動させかねない重みがあるといえる。
▲写真 特別検察官ジョン・ダーラム氏 出典:United States Attorney's Office, District of Connecticut
当初のロシア疑惑に対してはトランプ政権の1年目の2017年5月にロバート・モラー特別検察官が任命されて、本格的な刑事事件捜査が始まった。この特別検察官の任命はたぶんに民主党が主導しての動きの結果だった。
モラー特別検察官とその配下の検事たちは2年に及びこの疑惑を捜査したが、共謀を裏づける証拠はないとの結論を出した。その後、逆に民主党側に不透明な動きがあったことがわかり、真相解明のためトランプ前政権の末期2020年10月に当時のウィリアム・バー司法長官がジョン・ダーラム検事を新たな特別検察官に任命したのだった。
ダーラム氏はコネチカット州で刑事事件捜査で幾多の実績を残した検察官だった。政治的にも中道に近いとされてきた。そのダーラム特別検察官はバイデン政権下でもメリック・ガーランド司法長官の公認の下に捜査を続けてきた。アメリカの司法制度ではいったん特定の政権に任命された特別検察官は政権が替わっても、捜査を続ける権限を認められている。
ダーラム検察官は継続捜査の結果、2021年9月にワシントン連邦地裁の大陪審でマイケル・サスマン弁護士を偽証罪で起訴した。同弁護士は大統領選中、クリントン選対と契約していたパーキンス・ク―イ法律事務所所属の事実を隠して「トランプ陣営はロシア政府系のアルファ銀行などと共謀のため秘密の交信を保っている」と連邦捜査局(FBI)に虚偽の密告をしたとされた。しかもこの密告はクリントン選対から委託されたのだという。
▲写真 2022年ニューヨーク州民主党大会で講演するヒラリー元国務長官(2022年2月17日、ニューヨーク市) 出典:Photo by Michael M. Santiago/Getty Images
さてそれから5カ月後の2022年2月、ダーラム特別検察官はサスマン弁護士やクリントン選対の行動について新たな捜査結果を公表した。刑事捜査の継続のためにワシントン連邦地裁に2月11日に提出した申請書のなかの新事実だった。トランプ氏の私邸やホワイトハウス執務室からの情報窃取までが記されていた。
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