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仏、「細菌汚染食品」による食中毒相次ぐ

Japan In-depth / 2022年4月11日 22時57分

仏、「細菌汚染食品」による食中毒相次ぐ




Ulala(著述家)





「フランスUlalaの視点」





【まとめ】





・フランスで大腸菌、サルモネラ菌、リステリア菌などに汚染されている食品が相次ぎ見つかり、被害が出ている。





・子供や高齢者が重篤化。菌は冷凍状態でも生き続けるため、よく加熱することが重要。





・フランス政府はサイトでリコール製品一覧を掲載。消費者に注意を呼びかけている。





 





現在フランスではここ数週間で、大腸菌、サルモネラ菌、リステリア菌などに汚染されている食品が相次いで見つかり、食品に対する配慮を改めて考えさせられる事態となっている。





まず、4月6日のフランス保健省の調査結果で、イタリアの食品工業会社ブイトーニ(ネスレグループ)のピザが大腸菌に汚染されている可能性が指摘された。汚染されたピザはフランスのほぼ全域で販売されており、少なくともそのピザを食べた48人の感染が確認され、2人の子供が死亡したのだ。





その後、イタリアの食品会社フェレロのチョコレート菓子、キンダーシリーズからサルモネラ菌が発見されリコールされた。ベルギーの工場で生産された製品はヨーロッパ中で販売されている。フランスだけでも21人の子供が感染し、8人が入院した。ヨーロッパ全体でもこの数週間で100人以上の感染者が確認されている。





またさらに、フランス乳製品大手ラクタリス社グループの複数のチーズからリステリア菌も見つかったということで、スーパーからいくつかのチーズが姿を消したのだ。





各ケースの詳細は以下の通りだ。





■ 各ケースの詳細





ブイトーニ社のピザの汚染は、調査の結果、「食品衛生の管理レベルの低下」が明らかになり、工場が食品衛生に関する義務を順守するまで生産禁止となった。問題になったピザからは、腸管出血性大腸菌O26とO103の存在が確認されており、そのピザを食べた後、発熱、下痢などの症状が相次いだ。





その後の調査で、症状がある感染者の90%が溶血性尿毒症症候群(HUS)と診断された。感染者の平均年齢は7歳で、患者の多くが子供たちだ。感染して症状が重篤化するのは年齢の低い子供や高齢者が多いのである。









▲写真 ピザ(イメージ) 出典:Photo by Arturo Holmes/Getty Images





キンダーシリーズから発見されたサルモネラ菌は、工場内部の問題と特定されて工場は一時閉鎖され、この工場で製造されたチョコレートは9日に全てリコール対象となった。今回は、チョコレートという事もあり、低年齢の子供が多く感染し、フランスで入院した子供の平均年齢は4歳だった。





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