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「国際連合大学」の怪

Japan In-depth / 2022年4月21日 23時55分

国連大学自体の内部監査が不足ということだろう。この奇妙な実態は青山通りにそびえる立派な高層ビルの「人間の安全保障と発展に学術面で寄与する国際連合大学」(同大学の宣伝パンフレットの記述)というイメージとはかけ離れている。





最も深刻なのは国連大学の存在自体の意義が国連合同監察団の調査によっても問われたことである。前述の調査報告書はタイトルでも国連大学の「適切さの強化」を求めていた。「適切さ」とはつまり国連大学の存在が国連にとって、ひいては国際社会にとって、はたして適切なのか、という意味である。同報告書が適切さの強化を求めることは現状では適切ではないという示唆だろう。





その適切さはいうまでもなく国連大学の実際の活動の結果で決められる。だがこの点でも国連大学の人事部門などに7年間も勤務したアメリカ人研究者のレスリー・シェンク氏は大胆な指摘をする。





「私自身、国連大学が外部世界になにか明確なインパクトを与えたという兆候はなにひとつみたことがない。国連大学の研究発表などはほとんど実体のないはったりに過ぎない」





国連大学が国連自体にとって本当に必要とされているのかどうか。この疑問は1970年代にまでさかのぼって国連大学のスタートの経緯をみると、さらに大きくふくれあがる。





トップ写真:国連大学(東京・渋谷) ⒸJapan In-depth編集部




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