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食べてよいもの、いけないもの(上)方言とソウルフードについて その2

Japan In-depth / 2022年4月23日 18時0分

もとをただせば、米国南部で奴隷とされていたアフリカ系の人々が、農場主たちが食材と見なさず捨てていた臓物や豚足などを、野生のハーブなどで味付けして、なんとかアフリカの食文化を再現しようと工夫しつつ栄養源としたことに由来する。





1960年代に入って、アフリカ系の文化が広く認知されるようになり、世に言うソウルミュージックがヒットチャートを席巻するようになったのと平行して、ソウルフードという呼称も市民権を得たもののようだ。ただしこの頃には、もっぱらフライドチキンやチーズマカロニが代表的なものと見なされるようになっていた。





その後次第に、本来の意味とは離れて各地域における伝統的な食文化を指す言葉と考えられるようになったが、今ではこちらの意味の方が、世界中で認知されていると言って過言ではない。





話を戻して、宗教的なタブーでもって食生活に制約が架けられている人たちと接すると、自分はそうしたタブーがない国に生まれてよかったな、と思うことがよくあった。





とは言え歴史をひもとけば、日本人が肉食の禁忌から解放されたのは、たかだか150年ほど前の事に過ぎない。次回、その話を。





(つづく。その1)





トップ写真:ロンドンソーホー地区で食事するロンドン市民ら 出典:Photo by Dan Kitwood/Getty Images




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