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「核兵器使用断念へ各国強い圧力を」松田邦紀駐ウクライナ大使

Japan In-depth / 2022年5月1日 18時0分

 「3月24日に開催されたG7首脳会合の声明においてもG7各国首脳は事態を深刻にとらえ、『化学・生物及び核兵器、関連物資の使用に関するいかなる威嚇に対しても警告を発する』と明確に述べている。各国一致して圧力をかけ、断念させることが必要だ」





 ー市民への残虐行為、鬼畜のような戦争犯罪について、ロシアが主張するフェイク情報の可能性はあるか





 大使「ウクライナ政府の発表や国際メディアによる各種報道から、無辜の民間人が多数殺害されるなど、残虐な行為が繰り広げられていたことが明らかになった」





 「ロシア軍の行為によって多くの市民が犠牲になっていることを深刻に受け止め、強い衝撃を受けている。多数の無辜の民間人の殺害は、重大な国際人道法違反、戦争犯罪であり、断じて許されない。厳しく非難されるべきだ」





 ー戦争犯罪に関して、日本政府も国際刑事裁判所(ICC)に〝告発〟した





 大使「残虐行為の真相は徹底的に明らかにされ、ロシアの戦争犯罪の責任が厳しく問われなければならない。わが国も、戦争犯罪が行われたと考えられることを理由に国際刑事裁判所(ICC)に付託した。ICCの捜査官は、既に捜査を始めており、捜査の進展を期待している」





 ー今回の事態は世界平和にとって大きな脅威だ





 大使「第2次大戦後の最大の危機だ。日本も、力による現状変更を『欧州の問題』として他人事と考えるべきではない」





 ー在留日本人はの安否は





 大使「2021年12月時点で約250人の日本人がウクライナに在留していた。現時点において確認されているのは約50人。その人たちとは連絡を取り合っているが、現時点までに生命、身体に被害が及んだという情報には接していない」





■日本、過去の経験で復興の中心に 





ーウクライナのゼレンスキー大統領は「危機の大統領」として強いリーダーシップを発揮している。大使が会った印象は





 大使「初対面の時は、『政治家らしくない普通の人』、自ら話すよりも『人の話にじっくりと耳を傾ける人』と感じた。何度か会って話すうちに、日本に対して親近感と敬意を抱いていることがわかった。とくに日本の近代化の歩み、戦後復興とその後の経済発展に関心を抱いているようだ」





 「侵略戦争が始まった後、3月前半に行われたウクライナ国内の世論調査では、回答者の実に93%がゼレンスキー大統領を支持しているという結果が出ている」





ーウクライナ国民の士気は





 大使「政府関係者らとの情報・意見交換、テレビでみる市民たちの様子、発言から見る限り、なお高い」





 ー日本政府はG7とよく協調、過去にみられなかった強い制裁をロシアに課している





 大使「日本政府が強い制裁を断行できるのは、国民の関心がこれまでになく高く、ロシアの侵略に強く抗議して政府の方針を理解しているからだろう」





 ー停戦が実現した後、復興での日本の役割は





 大使「ゼレンスキー大統領が3月23日に行った日本の国会に対するオンライン演説で、日本のリーダーシップへの期待を表明した。復興を見通せる段階になった時には、日本は自らの戦後再建、数々の自然災害からの復興、海外紛争地への支援を通じ蓄積した豊富な経験、技術、ノウハウ、人材を駆使して、G7、国際機関とともに重要な役割を果たすことが出来るだろう」 





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